攻略データ
プログラム名 | 東京国立博物館からの脱出(SCRAP) |
謎解きスタイル | 施設周遊型 ※プレイ人数1人~(推奨3人程まで) |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
移動距離 | 東京国立博物館内 総合文化展エリア(一部屋外有り) |
実際に要した時間 | 2時間40分(公式想定 2~3時間) |
特に必要となる力 | 読解力、注意力、ひらめき力 |
必要なもの | スマホ(データ通信あり)、ゲーム専用アプリ ※タブレット端末でのプレイは非推奨 ※音声を聴くシーンがある為、イヤホン推奨 |
キット料金(税込) | 2,200円 ※別途、入館料 一般1,000円、大学生500円(詳細は記事参照) |
公式情報 | 【公式】リアル脱出ゲーム「東京国立博物館からの脱出」 |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:お出かけ前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 創立150年を迎えた歴史ある博物館を舞台にした探索型の謎解きゲーム
- 展示品と会話が出来る探偵に成りきって、博物館ならではの謎解き問題に挑戦
- 豪華俳優さんが演じるボイスで語られるミステリアスなストーリー
-はじめに-
今回の記事は、上野の博物館を舞台にした謎解き「東京国立博物館からの脱出」にチャレンジした攻略レビューをお届けします。
創立150年を迎えた東京国立博物館は、一部の建物が重要文化財に指定されている程の歴史ある博物館。実際に目にする展示品の美しさや迫力は想像以上で、不思議なレトロ感に溢れた謎解きを楽しむことが出来ました。
記事では、所要時間や難易度といった攻略に役立つデータや、展示品と会話できるという設定を生かした謎解きの見所や特徴など。気になる情報を徹底紹介しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ(2023年)
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リアル脱出ゲーム「東京国立博物館からの脱出」の概要
概要「写真から消えてしまった人物の謎を追う、展示品に聞込みする探偵」
創立150年を迎えた東京国立博物館。
あなたは、そんな博物館の近くの探偵事務所に入所したばかりの新人だ。
ある日、博物館の職員から奇妙な依頼が舞い込む。
「トーハクの起源となった博覧会関係者の1人が、集合写真から消えてしまったんです! そして、不思議なことにその人物を誰も思い出せないのです・・・」
手がかりの少ない依頼に頭を抱えていたあなたに、探偵事務所の所長が助言をする。
「人に聞くことができないなら、『作品』から話を聞けばいいんだ」
あなたは調査アプリを駆使し、博物館の展示品から聞込みを行い、博物館で起こった謎の出来事を追う――。
「東京国立博物館からの脱出」の導入ストーリーは上のようになっています。
探偵に成りきって不思議な事件を調査するストーリーですが、犯罪モノではなく、写真から消えてしまった人物の謎を追う、とてもファンタジックな内容です。しかも、調査の決め手となるのは、博物館の展示品への聞込み。
歴史的価値のある本物の骨董・美術品などをリアルに目にしながら、その声に耳を傾けるといったシチュエーションは、日本で最も長い歴史を持つ博物館ならではの設定。ミステリアスかつ不思議な非日常感の中で、プレイすることが出来ました。
展示品への聞込みやストーリー進行は、ゲーム専用アプリを通して行いました。声優さんや有名俳優さんによるアフレコによって、展示品や物語の登場人物たちが喋りまくります(ゲーム専用アプリの詳細は、後述をご覧ください)
イヤホンを通して聞こえてくる声が、目の前の展示品のものだと想像しながら、博物館を巡る体験はとても新鮮。時には、ミイラの声を聞くなんていう機会も(!?)。謎解きに直接関係しませんが、余裕があれば各展示品やエリアについての説明もして貰えます(聞く、聞かないの選択可)
また全ての謎解きは、筆記具を使用せずにプレイ出来るように作られており、展示品への配慮のある博物館ならではの内容。要所では、付属アイテムを利用して、用紙類を折ったり組み立てたりする作業系のアナログ問題もあり、変化に富んだ謎解きが楽しめました(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)
所要時間の目安、探索エリア(屋内外の割合など)
実際にかかった所要時間:2時間40分
(公式の想定時間 2~3時間)
プレイ可能時間 9:30~17:00
(東京国立博物館の営業時間内)
※キット引換え時間 9:30~14:00
※間違いないよう記載しておりますが、変更の可能性あるため、お出かけ前に公式情報を必ずご確認ください
公式情報:イベント概要
私は大人2人の協力プレイで「2時間40分」かかりました。プレイ中、特に休憩はとっていません。今回、謎解きの内容とは直接関係のない「博物館の案内ボイス」が用意されています。私達はその案内をひと通り聞き、博物館の鑑賞をしながらプレイをしました。
一つの作品を立ち止まって、じっと鑑賞する事こそしませんでしたが、謎解きに専念したプレイをすると、所要時間をもっと短く出来たと思います。謎解きに慣れた方が問題だけに集中したプレイで2~2.5時間、博物館の鑑賞をしながらゆっくりプレイすると3~4時間くらいが所要時間の目安になると思います。せっかくですから、鑑賞を楽しむ余裕を持ってプレイしたいですね。
また、プレイ可能な時間帯は東京国立博物館の営業時間内(9:30~17:00)ですが、キットの引換えは9:30~14:00までの為、注意が必要ですね。少なくとも14:00迄に入館しキットを入手する必要があります。尚、最後の問題は場所を選ばず、自宅に持ち帰って解くこともできる内容でした(キット入手についての詳細は、後述をご覧ください)
探索範囲は、総合文化展エリア内(本館、東洋館、平成館の一部、法隆寺宝物館、屋外敷地内など)で、別途料金が発生する特別展エリアは含みませんでした。また、キット引換えは敷地内になりますが、一度退園してしまうと再び入館料がかかるため、注意が必要でした。
探索スポットの多くは屋内になりますが、一部、敷地内の屋外探索もあります。小雨程度であれば雨具の使用でプレイに支障はありませんが、荒天時は注意が必要。暑い季節は水分補給などもマメに行った方がいいですね。
キット購入情報(その他、入館料、専用アプリについて)
キット料金(税込) | 2,200円 ※プレイ人数分のキット購入必要 |
入館料(税込) | 一般:1,000円 大学生:500円 |
キット購入 | 《事前予約》スクラップチケット(WEBチケット) 《当日販売》東京国立博物館正面窓口 ※当日販売は、売り切れの場合あり |
キット引換え所 | 敷地内「東洋館」インフォメーション |
今回、キット引換えまでの流れが少し煩雑でした。まとめると、以下のようになります。
(1)正面窓口の「専用ブース」で受付・入館料の支払い
※キット当日販売もここで料金のみ支払いをします
(2)入館チケット、キット引換え券を貰う
(3)敷地内「東洋館」インフォメーションでキット入手
※キット引換え券に記載の時間内で入手が必要
※事前予約の場合は、指定時間~30分後までになります
例)スクラップチケットで、事前予約チケット「12:00」購入
→ 12:00~12:30までが引換え可能時間
スクラップチケットで事前予約した方は、指定時間+30分ギリギリに正面窓口に到着では、キット引換え可能時間に間に合わない可能性があります。指定時間ちょうどくらいに、正面窓口で受付すると安心かもしれませんね。
専用アプリについて
必要環境:Android OS 9以上、iOS 13以上 |
・スマートフォンでのプレイが必要 ※タブレット端末でのプレイは推奨されていません |
・動画や音声の再生時、イヤホン使用し、周囲に音が漏れないようにする必要あり ・イヤホンを使用しない場合は字幕対応でプレイ(音声OFF) |
※公式サイト:専用アプリのダウンロード情報
ゲーム進行には上記の専用アプリを用います。通信環境が安定した場所や、wi-fi利用可能な場所での事前ダウンロードがおすすめです。出来れば、自宅で準備してからのお出かけが安心ですね。
また、ゲームプレイ中、専用アプリを通して頻繁に通信が発生します。スマホの充電状態や、通信環境に注意が必要でした。楽天モバイルを利用している人は、一部のスポットで繋がりにくい状況があったようです。少し移動して、電波が届きやすい場所を探すなどの対応が必要かもしれません。
概要のまとめ、注意が必要に感じたこと
ココがポイント
《概要のまとめ》
・東京国立博物館を舞台に、展示物の「声」を聞いて探索する謎解き
・写真から消えてしまった人物の謎を追う、ミステリアスなストーリー
・謎解きには直接関係しない音声案内など、館内をゆっくり鑑賞できる要素も充実
《注意が必要に感じたこと》
・スマホ、及び専用アプリ(データ通信あり)必須
※タブレット端末でのプレイは非推奨
※事前に専用アプリのダウンロード推奨(詳細こちら)
・動画音声の視聴にイヤホン必須(館内音漏れ厳禁)
※字幕閲覧(音声OFF)プレイも可能
・キット当日販売は売切れの可能性あるため、事前予約おすすめ
・事前予約の指定時間+30分までがキット引換え可能時間
※キット引換えは、敷地内「東洋館」の為、早めの入館必要
・東京国立博物館の途中退園不可。再入園料かかる為注意
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「展示品に導かれ探索、用紙を折ったりするアナログ問題も」
序盤の展開は、謎解きというより、博物館内の探索に焦点がある内容。敷地や建物内を指示に従って巡っていきました。館内の雰囲気を楽しんだり、対象の物を発見する喜びが感じられ、展示物の観賞をする余裕が持てる作りになっていたと思います。
中盤以降、謎解きイベントらしい問題が出題されはじめました。特に、付属のアイテム(用紙類)を折ったり、透明なカードを重ねて絵柄を合わせるといった、手先を動かし直感的に解く問題が多かった印象です。
博物館の探索と、机上で問題を解くシーンのメリハリが付けられているため、作業が必要になる問題では、テーブルや椅子のある場所で落ち着いて取り組むことができました。付属の館内マップ(手提げ型クリアファイル側面に記載)には、謎解きスペースとして利用できるスポットなども掲載されていて便利でした。
また、どうしても分からない問題がある場合も、専用アプリ上でヒンが閲覧できるので安心です。段階的に書かれた丁寧なヒントで、最終的には答えまで記載されています。見ずにプレイ出来れば一番ですが、長時間悩むよりは、頼ってしまうのも手ですね。答えまで一気に見ずに、答えが分かりそうな部分までで抑えておくと、プレイの充実感や達成感が高まりますね。
終盤の謎「物語の中に入り込んで、リアルに受け止める」
終盤は、博物館の探索や、目の前の問題に集中する今までの内容から一転する為、急に何をしたらいいのかわからなくなってしまうかもしれません。物語も急転直下し、ドラマチックでスリリングな展開を迎えます。限られた手段で危機的状況を回避するといったリアル脱出ゲームらしい内容でした。
リアル脱出ゲームの一般的な攻略のコツが今回も役立ちました。つまり、
・手持ちのアイテムや情報を隅々までよく見返す
・柔軟な発想で、今まで利用してきたものがもう一度使えないか考える
・登場人物になりきって、物語の出来事をリアルに受け止める
といったことが、ひらめきをたぐり寄せるキッカケになりました。特に物語をリアルに受け止めることで、文章で説明された事だけに押し込められがちな思考が開け、柔軟な発想を呼び込む助けになりますね。
トーハクの愛称で親しまれてきた東京国立博物館の歴史と、これからの未来に思いを馳せることが出来るストーリーに相応しい問題でした。
難易度の目安、攻略コツまとめ
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きに慣れている人は、ヒントを見ずにクリアできるレベル
・中学生以上のプレイが推奨された難易度(小学生以下のお子さんは、大人の方の補助が必要なレベル)
《攻略のコツまとめ》
・序盤は探索がメイン。展示物を鑑賞する余裕を持って楽しもう
・用紙類を折ったりする作業系の問題は、机や椅子のある場所で取り組もう
※手提げ型クリアファイルに描かれた館内マップの「おすすめ謎解きスペース」参考に
・終盤の展開では、手持ちの情報やアイテムを隅々までよく見返そう
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「展示品の圧倒的な美しさや迫力が演出する不思議な世界感」
今回の謎解き、最大の見所は、重要文化財や国宝に指定された本物の骨董・美術品が放つ存在感・迫力にあったように思います。
「写真に映っていたはずの人物が消える」「展示品に聞込みする探偵」といったファンタジックな要素は、とても好奇心をくすぐられる魅力的な設定である一方、物語の世界感に説得力ないと、いかにも絵空事に聞こえてしまいがちです。
ですが、博物館の展示品たちが、只、そこにあるだけで感じる圧倒的な存在感だけでそれ以上の説明がいらないような・・・歴史ある博物館では、何が起こってもおかしくない。そんな不思議な気持ちにさせられました。
私は今まで東京国立博物館に訪れたことがなかったのですが、今回の謎解きを通して、その素晴らしさの一端に触れることが出来ました。奈良時代や飛鳥時代といった気の遠くなるような昔から現存を続ける遺物や、エジプトから寄贈されたミイラなど、様々なジャンルの展示品によって、まさに時空を超える体験をした思いです。
友達と家族でワイワイ楽しめる謎解きもいいですが、たまには静かにミュージアムを巡るのもよいですね。周辺の上野公園は散歩にも丁度良いですし、ご夫婦や謎解き好きのカップルのデートコースにも最適だったと思います。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!