攻略データ
公演名 | 机の上の魔王城からの脱出(SCRAP) |
公演のスタイル | 公演ホール型(4名/チーム) |
難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
脱出成功率 | 28%(東京ミステリーサーカス、22.10.15筆者参加回) |
制限時間 | 60分(所要時間120分) |
特に必要となる力 | 注意力、観察力、思考力、ひらめき力 |
公式ヒント | あり(チーム毎にヒント冊子設置) |
参加料金(税込) | 前売り(平日)3,500円 前売り(土日祝)3,800円 ※グループチケット有り(詳細、記事参照) |
公演情報 | リアル脱出ゲーム「机の上の魔王城からの脱出」 |
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※ご注意:お出かけ前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- ロボット・トイ「toio」を利用した物語性の高いリアル脱出ゲーム
- 予備知識の必要ないプログラミングを取り入れた新感覚の謎解き問題
- 机の上を舞台に、おもちゃと人間の交流を描くドラマチックなストーリー
-はじめに-
今回の記事は、リアル脱出ゲーム「机の上の魔王城からの脱出」に挑戦した攻略レビューをお届けします。
今回のリアル脱出ゲームは、知育玩具「toio」を利用しているのが最大の特徴。直感的な操作でプログラミングが行え、多彩なアクションを起こすロボット「toio」によって、本当におもちゃ達と交流している気分に。机の上で彼らと冒険する本格的な謎解きを体験できました。
記事では、難易度(脱出成功率)や所要時間といった攻略に役立つデータや、「toio」を利用した謎解きの見所や特徴など。参加検討に役立つ情報を徹底紹介しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
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リアル脱出ゲーム「机の上の魔王城からの脱出」の概要
概要「机の上のおもちゃの世界、ロボット・トイと共に魔王へ立ち向かう冒険」
あるおもちゃ屋さんに訪れたあなた。
机の上に小さなおもちゃとお城が描かれた絵画に目がとまります。
その絵画に触れた瞬間、不思議な光があなたを包み込みました。
「あれは…ニンゲン!?」
「ニンゲンだ! ニンゲンだ!」
目の前には、机の上にあったおもちゃたちと、絵画に描かれていたお城がそびえ立っています。あなたは机の上のおもちゃの世界に迷い込んでしまったようです。
おもちゃはあなたに教えてくれました。
お城には魔王がいて、人間をおもちゃに変えるために、この世界に閉じ込めているのだと――。
「机の上の魔王城からの脱出」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイト掲載ストーリーを要約)
今回のリアル脱出ゲームの最大の特徴は、ソニー・インタラクティブエンターテイメントが展開するロボット・トイ「toio」とコラボしていることです。
手のひらサイズのキューブ型で、コンパクトな見た目をしていますが、その機能はとても多彩。レゴブロック感覚でパーツを取り付けたり、ビジュアルプログラミングという直感的な操作で、自走させたりクルクルまわったり、toioの多彩なアクションを楽しむことが出来ました。
各チームテーブルに、この「toio」が2体ずつセッティング。それぞれ男の子と女の子という設定で、彼らとの交流を通してストーリーが進んでいきました。まさに「机の上の魔王城」のタイトルの通り、テーブル周辺はtoio達が冒険する箱庭舞台となり、ミニチュア世界へ自らも入り込んでいくような不思議な臨場感がありました。
また、toioを利用した謎解きも、普段のリアル脱出ゲームでは体験できない新感覚の内容。toioが魔王城の迷宮をプログラムに従って探検していく様子を見守ったり、toioに備わる機能を駆使して解き明かして行く問題は、驚きのギミック(仕掛け)に満ちていました(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)
toioは子供向けの知育玩具ですが、今回のリアル脱出ゲームはお子さま向けというよりは、難易度やドラマチックなストーリーは大人向けの印象。小学生以下のお子さんは、toioを利用した謎解きが難しく感じられるかもしれません(小学生、中学生は、20歳以上の保護者同伴の必要あり)。謎解き好きのご家族、カップル、友人とプレイすると盛り上がるリアル脱出ゲームでした。
所要時間の目安(制限時間、ゲーム構成など)
ゲームの制限時間:60分
解説を含めた所要時間:120分
(公式の想定所要時間:120分)
ゲームの制限時間は「60分」で、一般的なリアル脱出ゲームと一緒。今回、ゲームスタート前の説明がかなり長めでした。toioの紹介・操作説明に加え、物語の導入部分がチーム毎に支給されたtoioによる演出等もありつつ、丁寧に描かれていきました。
いざ、ゲームがスタートすると序盤からtoioが大活躍することになりました。事前の操作説明はあるものの、やはり細かい部分については「習うより慣れろ」という感じで、toioを自分達が想定している通りに動かす事に早い段階で慣れる必要がありました。
問題数は決して多くはありませんでしたが、要所の問題では必ずtoioが絡んでくるため、セッティングや操作に思いのほか時間がかかりました。制限時間60分に対して、時間の余裕はほぼありませんでした。途中の問題で5~10分躓いてしまうと、脱出成功は遠のくと思います。テーブルに設置されているヒント冊子の活用も手段の一つかもしれませんね。
ゲーム終了後の解説は必要最低限でしたが(終了後の配布カードに、詳細解説のQRコード記載)、ストーリー世界感を重視する公演らしく、エンディング映像にも時間をかけて、最後までしっかりと描かれていました。
実際にかかった所要時間は「120分」と公式想定通りでしたが、説明の多さや演出に時間をかける内容から、当日の会場状況によっては、遅れてもおかしくなかったと感じました。所要時間120~130分くらい見込んでおくと安心かもしれませんね。
チケット情報(イベント割、学生・グループチケットなど)
(税込) | 前売り | 当日 | ||
平日 | 土日祝 | 平日 | 土日祝 | |
一般 | 3,500円 | 3,800円 | 3,800円 | 4,100円 |
一般グループ※1 | 12,800円 (3,200円/人) | 14,000円 (3,500円/人) | 14,000円 (3,500円/人) | 15,200円 (3,800円/人) |
※1 グループチケットは、1~4人で1つのテーブルを貸切り。1人当たり料金は、4人で参加した場合です
※間違いがないよう記載しておりますが変更されることもあります。最新のチケット料金については、必ず公式情報をご確認ください
チケットの種類は「前売り・当日」「平日・土日祝(大型連休期間含む)」などで料金が変わります。グループチケット以外では、当日、運営側が1チーム最大4人のマッチメイクをします。複数人で参加した場合でも、チームが別々になってしまうことがあり、注意が必要です。
グループチケットは、1~4人で1つのテーブルを貸切りにできます。4人MAXで参加すると、1人当たり料金が一般チケットより若干安くなりますね。
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・「toio」にプログラムしたアクションを利用して解き明かすギミック満載の謎解き
・テーブル周辺がおもちゃ達の箱庭に。ミニチュア世界に入り込むような臨場感
・おもちゃと人間の交流を描く、大人の琴線に触れるドラマチックストーリー
《注意が必要に感じたこと》
・4人1チーム制、複数人で参加してもチームが分かれてしまう可能性あり
※グループチケット購入すると、1~4人で1テーブルを貸切りにできます
・小学生、中学生の参加は20歳以上の保護者同伴が必要。
※保護者の方もプレイヤーとしてチケット必要
・未就学児は無料。未就学児1名につき1名の保護者(20才以上)が必要
・イベント割対象チケット購入時、当日の受付で各種証明書の提示が必要
※詳細は公式情報をご確認ください
難易度(脱出成功率)や謎解きの特徴は?
特徴「toio操作だけじゃ終わらない、机の上の多彩なギミック」
今回の謎解きは、ロボット・トイ「toio」を利用した問題に特徴がありますが、それだけでは終わらない様々なギミック(仕掛け)も印象に残りました。
toioを利用した謎解きでは、予め覚えさせた行動に従って、ミニチュア盤面上を自走させるといったアクションを行いました。toioの機能と操作方法を理解し、適切に動かしていくことで進んで行けますが、次第に操作方法が複雑になっていきました。傾向としてパズルや迷路のように、思考力が必要になる問題が多かったと思います。
攻略のコツは、toioの機能をしっかり覚えておくことでした。序盤では使わなかった機能も忘れた頃に利用するかもしれません。他の機能と組み合わせて、意外なアクションをさせることもあるかもしれません。ひらめきをたぐり寄せるには、toioにどんなことが出来るのか把握しておく必要がありますね。
また、toioを自走させる箱庭が舞台となることで、それら盤面やtoio関連のアイテムも多く登場し、アナログ感覚で解き明かすギミックも多かったと感じました。実際に手を動かし、隠されたトリックを見破る過程はサプライズが感じられて、テンションも上がりますね。アイテムをしっかり観察することが大事になるかもしれません。
各チームに配布されるtoioは2台。問題によっては2台同時に使う機会もあります。toioに限らず各種アイテムはチームメンバー内で譲り合って使用したいですね。時には4人の息を揃え、1人では対応できない複雑なアクションをする必要もありました。連携プレイが大事になるシーンも多かったです。ゲーム中に手に入ったストーリーシートは代表者が読み上げると、足並みを揃えてプレイしやすいと思います。
チームテーブル毎に丁寧なヒント冊子も用意されています。今回、toio操作にかかる時間も考慮すると、1つの問題に多くの時間を割くことができませんでした。5~10分躓いてしまうようなら、チームメンバー全員の了承のもと、ヒントを利用した方がいいかもしれません。
最後の謎「おもちゃと人間の絆を信じて・・・」
最後の謎は、リアル脱出ゲームらしい危機的状況を回避するために、機転を効かした発想が要求される難問でした。
適切な機転をひらめくためには、手元のアイテムやそこまでに見聞きしてきた情報を振り返ることが大事。その点は、一般的なリアル脱出ゲームの攻略のコツと同じですね。
今回、特にtoioに関わる情報量がとても多く、それらを整理し、必要なものの見極めが難しかったと感じました。焦りが生じる状況では、冷静な分析が難しく、最後の問題に時間的余裕を十分に残しておく必要があったと感じました。
そして、物語の登場人物になりきり、おもちゃ達との絆を大切にしたいと願う思いが道を拓くキッカケになるかもしれません。
一般的なリアル脱出ゲームの攻略のコツについてまとめた記事もあります。宜しければ参考になさってみてください(特定の公演のネタバレをする内容ではありません)
【脱出成功率UP】リアル脱出ゲーム攻略パターン、ネタバレ分析
リアル脱出ゲームには、攻略のパターンがある!?リアル脱出ゲームを代表とする「体験型謎解き」によくありそうな「パターン」を紹介しながら、クリア成功率を上げるコツについて書いています。謎解き「あるある」としても楽しめる作りになっています!
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【難易度の目安(脱出成功率)、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《脱出成功率》
・脱出成功率:28%(14チーム中4チーム成功。東京ミステリーサーカス、22.10.15筆者参加回)
・高校生以上のプレイが推奨される難易度(小学生以下のお子さんは、謎解きが得意な大人の補助が必要な難しさ)
《攻略コツまとめ》
・事前説明や序盤の問題で、早めにtoio操作に慣れよう
・toioにどんなことが出来るか「機能」をしっかり覚えておこう
※今は使わない機能も後で使用したり、組み合わせることもあるかも
・toioを自走させる盤面やアイテム類は隅々まで観察しよう
・チーム連携力が問われるシーン多め。ストーリーシートの内容は皆で把握しよう
※代表者が読み上げるのがオススメ
・最後の問題は、toioに関わる情報整理が重要。冷静に分析できる時間を残しておこう
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「大人が夢中になっておもちゃで遊ぶ、童心が蘇る60分」
おもちゃを題材にした「リアル脱出ゲーム」ですが、決してお子さま向けの印象はなく、問題の難易度やストーリーは、むしろ大人向けだったと感じました。子供の頃に「おもちゃ」を前にしてわくわくした気持ちを思い出す60分でした。
toioはレゴブロックと自走ロボットを組み合わせた魅力があり「ロボット大賞 文部科学大臣賞」を受賞しているのも肯けるハイテク玩具。ロボットプログラミングへの興味と、レゴブッロックが持つ創造性を同時に刺激され、お子さまはもちろん、大人も夢中になって遊んでしまうと思います。
リアル脱出ゲームのような体験型謎解きとの相性もとても高く、パズル要素のある問題への応用や、プログラミングに従って動き回る「toio」に人格を与えることで、物語の登場人物としての愛着や共感も高まりました。
toioのプログラミングはお子さんも扱える直感的で分かりやすい内容ですが、複雑な要素をゲームに取り入れるのは、リスクがありますね。1つ不具合が起きただけで、ゲーム全体が上手くいかなくなってしまう恐れもあり、相当テストプレイを重ねたのではないでしょうか。toioの安定性や再現性の高さもさることながら、ゲームとして成立させた情熱が素晴しいです。
今回の謎解きでは、思考力が問われるパズルや迷路といった問題が多くなり、お子さんにはハードルが高いリアル脱出ゲームになったかと思います。とは言え、toioの魅力は大人も子供も夢中になることは間違い無く、toioを知るキッカケとして最適な内容だったとも思います。謎解き好きのご家族でプレイすると、お子さんにとって良い刺激になるかもしれませんね。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!