攻略データ
プログラム名 | 鉄道探偵と40年越しのスーブニール(takarush BLACKLABEL) |
開催期間 | 2024年12月20日(金) ~ 2025年3月16日(日) |
謎解きスタイル | 周遊型(鉄道系)※プレイ人数1人~ |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
移動距離 | 京王編:新宿駅より、電車片道116分 都営編:新宿駅より、電車片道134分 エクストラ編:移動なし ※新宿駅~立寄り駅~ゴール駅まで総乗車時間 ※上記続けてプレイする為の移動+40~60分 (詳細、記事参照) |
実際に要した時間 | 京王編:3.0時間 都営編:3.7時間 エクストラ編:15分 (公式の想定時間) 京王・都営編:各3.5時間~ エクストラ編:公表なし |
特に必要となる力 | 読解力、注意力、観察力、推理力 |
必要なもの | 筆記具、スマホやタブレット(インターネット使用) ※イヤホン、バインダーの持参推奨 |
キット料金(税込) | 無料(別途、交通費) 《冊子配布場所》 ・京王線・井の頭線の各駅 ・都営地下鉄の各駅(押上・目黒・白金台・白金高輪を除く) ・日暮里・舎人ライナー「日暮里駅」および「西日暮里駅」 ※交通費について(一日乗車券あり) |
公式情報 | 鉄道探偵と40年越しのスーブニール|HUNTERS VILLAGE |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:難易度、所要時間は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 京王・井の頭線、都営地下鉄を巡る、人気の謎解き&推理シリーズ第10弾
- 謎解きと推理のハイブリット! 周遊範囲と趣向異なる2コース+エクストラ編
- 参加冊子無料、一日乗車券の利用で交通費もお得にプレイ
-はじめに-
今回の記事は、京王・井の頭線と都営地下鉄を舞台にした謎解き「鉄道探偵と40年越しのスーブニール」に挑戦した攻略レビューです。
記事では、ネタバレ無しで問題の傾向や特徴、ゲームの見所をレポート。所要時間や移動にかかる交通費の考察(一日乗車券の利用はお得か?)も紹介。写真を多く掲載し参加検討に役立つ内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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鉄道探偵2024-2025「40年越しのスーブニール」の概要
概要「架空のSNSに投稿された画像や動画から謎解き、時世映す探偵モノ」
鉄道沿線や駅で巻き起こる事件を扱う「鉄道探偵」になりきって、ドラマチックな謎解き体験ができる人気シリーズ第10弾。
京王・井の頭線を舞台にした「京王編」と、都営地下鉄沿線を巡る「都営編」、2コースクリア後に挑戦できる「エクストラ編」の3コース構成は変わらず。問題冊子が無料で配布されているのも人気の理由になっています。
特徴として、次のような点が上げられます。
・推理と謎解きのハイブリット、各コースで異なる周遊範囲と趣向
・SNSを模したWEB演出、画像や動画投稿を閲覧して謎を解く
京王編と都営編は、どちらから始めても支障ありませんが、問題傾向や趣向が異なりました。
京王編は、記号や図形による暗号解読や迷路、冊子を折ったりする作業系問題など王道の謎解きが多め。都営編は、架空のSNSを閲覧して解く問題が主な内容になっていました。各編とも、画像等を観察して、発見や気付きを得る推理要素のある問題が要所で出題されました(各編の詳細は、後述参照)
架空のSNSとは、現実にもありそうな画像・音声・動画投稿アプリを模した内容をWEBサイト上で閲覧。複数のアプリが存在し、問題や状況に応じて使い分け、事件関係者によって投稿された画像や動画を見ながら、謎を解いていきました。
2コースクリア後に挑戦できる「エクストラ編」は、京王編と都営編のストーリーが結びつく、最終問題的な位置づけ。プレイ時間は15分前後と短めで、現地探索の必要なし。それまでのストーリーを振り返り、真相を「推理」する内容で、冊子を扱ったギミック(仕掛け)は今回ありませんでした(詳細後述)
所要時間、ゲーム構成・探索エリアについて
【所要時間の目安】
《実際にかかった所要時間》
・京王編:3.0時間
・都営編:3.5時間
・エクストラ編:15分
(公式の想定時間)
・京王・都営編:各3.5時間~
・エクストラ編:公表なし
・2編を続けてプレイする場合
都営編⇔京王編の移動:40~60分前後
《プレイ可能時間》
・始発~終電まで(公式案内なし)
私は「京王編→都営編→エクストラ編」の順番でプレイし、クリアまでの総所要時間は「7.5時間」でした。途中の休憩時間は除いています。
所要時間の目安は、謎解きに慣れた人で「京王・都営編 各3~4時間」「全編 7~8時間」、謎解きに慣れていない人が公式ヒントを活用したプレイで「京王・都営編 各4~5時間」「全編 8~9時間」ほどになると思います。
一日で全編クリアを目指す場合、京王編⇔都営編のコース間の移動に40~60分電車移動が発生(前述の総所要時間は込み)。JR線や東京メトロを利用すると、10分前後移動時間が短くなりますが、一日乗車券の利用範囲から外れるため注意(詳細後述)
プレイ可能時間の設定はなく、始発から終電までプレイできますが、一部の乗り換えで街歩きなどをするため、早朝や夜遅い時間は避け、常識の範囲でのプレイをオススメします。
【ゲーム構成、探索エリア】
ゲーム進行は、手元の問題冊子とゲーム専用サイトで行っていく形式(問題冊子にQRコード記載)
冊子の問題を解くと向かうべき駅名がわかり、現地探索でキーワードをゲット。ゲーム専用サイトで送信すると、続きのストーリーや次に行うべき行動がわかる構成です。
一部の問題では、ゲーム専用サイト上で画像や動画(SNSを模した演出)を閲覧する必要あり。音声を聞き取る事もあるため、イヤホンの持参推奨。LINEアプリのトーク機能を利用する機会もありました。
プレイ中は、屋内や屋根のある状況が多め。駅構内や周辺建物内でほぼ探索が完結しており、雨の日もプレイしやすい内容。都営編の一部の乗換えで、街歩きを5分程度する機会がありました(乗換えルートによっては、迂回可能)
交通費の考察(一日乗車券はお得か?)
《ゲームプレイにかかる交通費》
京王編:1,361円
都営編:1,508円
※謎解き最初の駅~ゴール駅まで片道の料金、交通系IC利用した場合
《コース間の移動》
京王編最終駅~都営編最初の駅:545円
都営編最終駅~京王編最初の駅:408円
※直通電車かつ、交通系IC利用した場合
上記金額は、各コースの探索で訪れる最初の駅からゴール駅までSuicaやPASMOを利用した場合の片道運賃ですが、公式で一日乗車券も案内されています。
京王線・井の頭線一日乗車券
都営まるごときっぷ
※間違い無いよう記載しておりますが、変更の可能性もあるため必ず公式情報もご確認ください。ご利用は個人のご判断でお願いします
各一日乗車券とも、実際にかかる交通費より安くなりました。コース間の移動や自宅最寄り駅との行き帰りを考慮するとさらにお得になりますね。
注意点として、京王編と都営編を続けてプレイする場合、新宿駅で一日乗車券を買い換える必要があります。直通電車も運行していますが、その場合、新宿駅から最初の駅まで差額の精算が発生します。
※参考までに、都内在住(都心より)の私の場合、次のような料金になりました。一日乗車券の利用で「2,300円」お得になりました。
自宅最寄り駅との往復交通費(一日乗車券の範囲内):586円
ゲームにかかる交通費:1,361+1,508+545= 3,414円
合計 4,000円
一日乗車券との差額:4000-(1000+700)= 2,300円
クリアで応募できる賞品、ハンターポイントについて
鉄道探偵では、クリア後に応募できる賞品(抽選)も魅力のひとつです。
鉄道会社の限定グッズや、ギフトカードなど。各コースのクリア状況によって応募できる賞品の範囲が変わります(当選は、賞品の発送をもって連絡)
応募には、各コースクリア後に案内されるWEBページで、クリアキーワードの入力、アンケートと連絡先などの回答が必要。応募は一度のみ、1コース終了後に応募してしまうと追加応募はできなくなります。3コースプレイ予定の人は全て終了してから応募する必要がありますね。
また、ハンターズビレッジ会員の方は、ハンターポイントの獲得対象にもなっています。例年、スマホGPS機能を利用していましたが、今回はクリアキーワードがわかっていればどこに居ても報告することが可能でした。
ハンターズビレッジのポイント制については次のリンク先をご覧ください
公式情報:ハンターポイントとは
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・「京王編」「都営編」「エクストラ編」の3コース構成(詳細こちら)
・推理と謎解きのハイブリット、各コースで異なる周遊範囲と趣向
・SNSを模したWEB演出、画像や動画投稿を閲覧して謎を解く
・問題冊子無料、一日乗車券の利用で交通費もお得にプレイ(詳細こちら)
《注意点まとめ》
・筆記具持参、スマホやタブレット(インターネット、LINEアプリ)の使用必須
※音声を聞き取る機会あるため、イヤホンの持参推奨
・続けて2コースプレイ時、コース間移動で40~60分前後かかる
※新宿駅で一日乗車券の買い換えも必要
・クリア賞の応募は一度のみ。3コースプレイ予定の人は、全て終了してから応募する必要あり
・折りたたみ式バインダーあると便利
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各編の特徴や問題の傾向は?
京王 捜索編「王道の謎解き問題、探偵の臨場感ある演出」
【記号や図形による暗号解読や迷路】
京王編と都営編共に、降車駅数や難易度・ボリュームも同程度でしたが、問題傾向が異なりました。京王編では記号や図形を扱った暗号解読や迷路など、オーソドックスな謎解きが多かった印象。
問題文の多くが、探偵に依頼してきた者の日記形式になっており、意図を汲み取る読解力が多少必要になりました。
尚、京王編の前半の問題は順不同で「目的駅」だけ判明させることが可能。目的駅を効率よく巡り、キーワードを集めることもできますが、ゲーム進行やストーリーを追うために、問題の番号順にキーワード送信する必要があります。
【鉄道探偵をリアルに感じる演出】
架空のSNSを利用した謎解きは「都営編」が主で、こちらの「京王編」では大型検索エンジンを模した演出で実際に気になるワードを検索してみたり、LINEアプリのトーク機能を利用して聞込みをするなど、鉄道探偵の世界をよりリアルに感じられるような仕掛けが特徴的でした。
終盤には冊子を折ったりページを重ねたりする作業系の問題も出題。ストーリーと連動して絵柄変化していくギミックで、物語の盛上がりが体感できる内容でした。
都営 失踪編「架空のSNSを閲覧、今の時代を感じる演出」
【画像や動画、音声で示される問題】
都営編は京王編と同じ降車駅数で、難易度やボリュームも同程度。こちらは、多くの問題が架空のSNSを介して出題される点が特徴的でした。
画像・音声・動画投稿アプリを模したものが、ゲーム専用サイト上に用意されており、問題ごとに異なる架空アプリの投稿内容を閲覧。情報収集をするというよりは、直接、問題が表示されることが多かったです。
音声で問題が読み上げられたり、降車駅の探索スポットへの行き方が画像で示唆されたりと、各アプリの特徴を生かした出題形式。問題毎に利用できる架空アプリが決まっているため、出題順番通りに目的駅を巡りキーワード送信しないと、次の問題を解く事ができない仕様でした。
問題のジャンルは、とんち系のなぞなぞが多め。「ウソをついているのは誰?」といった論理的な思考力が試される問題もあり、苦手な人は苦戦するかもしれません。
【観察眼がモノを言う推理問題】
終盤はそれまでに得た情報を用いた推理問題。探偵らしい些細な事も見逃さない観察眼が重要になりました。現地探索で見つける「撮影推奨」となっている掲示物は、鮮明に撮影しておくのがオススメです。
エクストラ編「複雑に入れ違ったミスリードを紐解く」
【純粋な推理問題、ストーリー理解&ひらめき力】
エクストラ編は、他2編のクリア後に出題される「最終問題」の位置づけ。現地探索の必要なく、どこででも解くことが可能(冊子にエクストラ編のRQコード記載、他2編のクリアキーワードを入力することでアクセス可)
WEB上で出題される純粋な推理問題で、謎解き要素はありません。思い込みを利用した物語のミスリードがポイント。複雑に入れ違ってしまった思い込みを払拭し、真実に辿り着くためには、ストーリーの理解はもちろんのこと、鉄道探偵になりきって、臨機応変に行動するひらめき力も必要になりました。
特にキーとなるのは「京王編」の物語のため、プレイ時に注意深くストーリーを読み込んでおくと、エクストラ編がスムーズになるかもしれません。
【冊子に仕掛けられたギミックはなし】
例年、エクストラ編では、冊子を折ったり、時には大胆にページを切り離したりして、ギミックを解き明かす大謎が出題されることが多かったですが、今回はそういった仕掛けはありませんでした。
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きに慣れている人はヒントを見ずにクリアできるレベル
・謎解きに慣れていない人も、ヒントを見ながら楽しんでプレイできる難易度
・小学生以下のお子さんは、謎解きが得意な大人の補助が必要(大人向けの内容)
※公式ヒントは問題冊子の遊び方のページにQRコード記載。問題毎、段階式になっており必要な部分のみ閲覧可(解答の掲載はなし)
《攻略のコツまとめ》
・京王編の前半の問題は順不同で「目的駅」だけ判明させ、効率的に巡ることも可能
※ゲーム進行やストーリーを追うために、集めたキーワードは出題順に送信する必要あり
・都営編は、出題順に目的駅を巡りキーワード送信しないと、次の問題が解けない
・現地探索で見つける「撮影推奨」となっている掲示物は、鮮明に撮影しておこう
・エクストラ編は純粋な推理問題。特に「京王編」のストーリーは注意深く読み込んでおこう
実際にプレイしてみた感想
感想「世相や新しい試みを取り入れた鉄道探偵、本格謎&推理も健在」
私は鉄道探偵シリーズのファンで数年前から毎年プレイをしています。今回は「10th Anniversary」となる記念回で、新しい試みが随所に感じられました。
今や当たり前になった画像や動画の投稿アプリを疑似体験できる「都営編」の演出は、今までの鉄道探偵にない趣向。ただ、直接的に問題が表示される内容で、探偵モノらしく推理に必要な情報収集に利用される機会がもっと多かったら、尚良かったと感じました。
「京王編」では、架空のWEB検索エンジンやリアルな演出と連動した仕掛けがあり、探偵として捜査をしている臨場感があって、私的にこちらのコースの方が好みに合っていました。
本物のSNSにヒントを仕込む手法が、謎解き界隈で一時流行りましたが、現在のSNSは仕様が突然変わったり、システムのアルゴリズムによって思いがけないアカウント制限がかかってしまうなど、リスクが大きいですね。そんな中でも、時勢を取り入れた探偵モノを模索している感じがとても良かったです。
冊子構成も変更となり、2つのコースを問題冊子のそれぞれ裏表から読み開いていく形式で、見やすくなりました。冊子に仕掛けられた大がかりなギミックが無くなってしまったのは残念。次回以降に期待したいです。
また今回、京王編、都営編ともに、所要時間や移動範囲は例年と大きく変わりませんでしたが、電車で大きく行ったり戻ったりする事が多く、振り回されている感じがストレスに・・・。その駅へ向かう納得できる意味がある。もしくは、戻ったとしても小範囲であれば、物語や謎解きへの集中力も途切れないのですが・・・。ただ、電車に乗るのが好きな人は苦にならないでしょうし、好みによるかもしれません。
無料で本格的な推理や謎解き体験ができる「鉄道探偵シリーズ」の良さは健在。ドラマチックなヒューマンストーリーも鉄道探偵らしく、大人のための謎解きとして、多くの人が楽しめると思います。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!