攻略データ
公演名 | 哭倉村に渦巻く怨念からの脱出(SCRAP) |
公演のスタイル | 公演ホール型(4名/チーム) |
難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
脱出成功率 | 40%(東京ミステリーサーカス、24.07.21筆者参加回 ) |
制限時間 | 70分(所要時間120分) ※会場によって制限時間が異なる可能性有り |
特に必要となる力 | 注意力、観察力、洞察力、ひらめき力 |
公式ヒント | あり(チーム毎にヒントカ冊子あり) |
参加料金(税込) | 前売り一般(平日)3,600円 前売り一般(土日祝)3,900円 ※当日券、グループチケット、リピートチケット、 特典付きチケット、平日U22団員割引あり (詳細、公式サイト参照) |
公演情報 | 【公式】リアル脱出ゲーム×鬼太郎誕生ゲゲゲの謎『哭倉村に渦巻く怨念からの脱出』 |
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※ご注意:難易度は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※ゲームタイプについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 原作映画の世界を裏側から見守るようなストーリー、時を超える壮大な物語体験
- ゲームブックのような進行、哭倉(なぐら)村を自由に探索し謎を解き明かす
-はじめに-
アニメ映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」とコラボしたリアル脱出ゲーム「哭倉(なぐら)村に渦巻く怨念からの脱出」に挑戦した攻略レビューです。
ネタバレ無しで謎解き問題の傾向や特徴、ゲームの見所、会場の雰囲気をレポート。脱出成功率や難易度といった攻略に役立つデータも掲載しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【2024年全国版】リアル脱出ゲームおすすめ、目的別まとめ
「リアル脱出ゲーム」に、10年間で300回近く参加してみて「これは面白い!」と太鼓判付きのものを紹介。目的別「はじめて遊ぶなら?」「友達を誘うなら?」「難易度ナイトメア級」など、今遊べるおすすめのリアル脱出ゲームのまとめです。
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鬼太郎誕生ゲゲゲの謎×リアル脱出ゲーム「哭倉村に渦巻く怨念からの脱出」の概要
概要「過去の哭倉村へタイムスリップ、映画の裏側を覗く体験」
個性的な妖怪たちが活躍する国民的アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」、その鬼太郎の出生の秘密に迫る劇場映画とのコラボ脱出。
過去、恐ろしい陰謀の舞台となった哭倉(なぐら)村。興味本位で廃れた村を訪れたプレイヤーは、謎の術者に襲われる。身代わりとなり術に囚われた鬼太郎、プレイヤーは彼を救うため目玉のおやじと共に過去の哭倉村へタイムスリップすることに――。
今回のリアル脱出ゲームの特徴は、次の2点がありました。
・映画とリンクする状況設定、裏側を見せるオリジナルストーリー
・ゲームブックに似た形式、哭倉村を自由に探索している感覚が味わえる
今回の物語は、大人向けダークな世界観の映画ストーリーを追体験しながら、その裏側を覗く内容。映画では描かれていない「実はこんなことがあった」という楽しみはもちろん、哭倉村の悲劇的な未来を知りながら見守るしか出来ないプレイヤーとしての葛藤が、深い余韻を作り出す展開でした。
また、過去の哭倉村において、気になる場所を自由に探索しているような感覚が味わえました。具体的には、探索範囲の地図と冊子が配布。地図上の建物に番号が振られており、その場所を調べたい時は、冊子の該当ページを読んでみる流れ。選択肢によって読むページが変わるゲームブックのような形式でした(謎解き問題の傾向や特徴は、後述参照)
ゲーム中に訪れるチェックポイントでは、映像視聴や、時には簡単なアクションを行う演出もあり、机上で地図を頼りにゲーム進行する部分とのメリハリが付けられていました。
ゲーム構成・所要時間、注意点について
【所要時間、制限時間】
制限時間:70分
所要時間:約120分
※各時間は会場によって異なる可能性あり
今回、ゲームの制限時間が公式サイトに記載されていません。スタート前の説明で、制限時間が告げられる形式。ただ、特殊な進行をする訳ではなく、会場によって制限時間を変更しているようでした。私が参加した東京ミステリーサーカス(小ホール)は制限時間「70分」でした。
解説を含めた全体の所要時間は「約120分」でした。ゲームスタート前の演出や事前説明が長め、エンディングストーリーもしっかり描かれるため、120分より短くなることは想定しにくいと思われます。
【事前説明、オープニング演出】
ゲームスタート前に、原作を知らないプレイヤー向けに、登場人物や用語の紹介がありました。続いて映像等によるストーリー進行が始まりましたが、今回特にこのオープニング演出が長めで「20分以上」ありました。
また、司会を行う会場MCさんも物語の登場人物のひとり。オープニング中、映像だけでなく会場MCさんやスタッフさんによる演技が目の前で行われました。本編の謎解きに関わる重要な情報も散りばめられており、気になる内容は覚えておく必要がありました。
【ゲーム本編について】
ゲーム進行は、机上でゲームブックに似た形式で自由に進めていく部分と、会場に幾つか用意されたチェックポイントで映像視聴などによって進行する部分と、大きく2つに分かれました。
チェックポイントの部屋へ向かう際は、チームメンバー全員揃って行く必要あり。入室時にスタッフさんへ該当問題の答えや、行動したい事を提示。間違っていると中に入れません。
今回、チェックポイントの演出体験時間が長めで、タイミングによっては、5分以上待たされる可能性があります(そのため制限時間が通常より長めになっていると思われます)。入室に必要な答えが間違っていた場合、待たされた上に中にも入れず大きな時間ロスになりました。
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
【概要のまとめ】
・原作映画とリンクする状況設定、裏側を見せるオリジナルストーリー
・ゲームブックのようなゲーム構成と、チェックポイントでの臨場感ある演出
【注意が必要に感じたこと】
・特記なし
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「ジャンル多彩な問題群、要所で洞察力を光らせる難問」
【ジャンル多彩な問題群】
今回の問題は、幅広いジャンルで一般的な謎解きが出題されました。クイズやとんち系なぞなぞ、思考力が必要となる迷路問題もありました。これは、鍵を拾いながら施錠された扉を通過していくといった、行動条件が付加された迷路です(これは例示で実際の問題とは異なります)
やや問題量は多かったですが、一問一問の難易度はそれほど高くなく、ゲームブック形式のストーリー進行中に出題されるパターンも多かったです。代表者がストーリーや問題を読み上げながらプレイすると、チーム内の足並みが揃いやすかったです。
また、会場が狭く各チームテーブルも小さめ(東京ミステリーサーカス・小ホール)ですが、村の地図や迷路などサイズが大きな用紙を扱うシーンが多く、アイテム類の整理整頓は必須でした。
【洞察力を光らせるひらめき系問題】
一方、要所で「ひらめき系の問題」が幾つか出題されましたが、こちらは難易度が高め。手持ちの資料や、プレイヤーがゲーム中に見聞きした事から、立ちはだかる困難を解決するための手段を臨機応変に考え、実際に行動に移す必要があり、洞察力や観察力が問われました。特に最終問題は、連続して鋭いひらめきが必要となる難問でした。
洞察力:物事の本質や原因を見極める力。物事の表面的な部分だけでなく、見えていない部分まで見抜く能力
※ひらめき系の問題では、リアル脱出ゲームによく出題されるパターンがあります。まとめた記事もありますので、宜しければご覧ください(特定の公演のネタバレをするものではありません)
【脱出成功率UP】リアル脱出ゲーム攻略パターン、ネタバレ分析
リアル脱出ゲームには、攻略のパターンがある!?リアル脱出ゲームを代表とする「体験型謎解き」によくありそうな「パターン」を紹介しながら、クリア成功率を上げるコツについて書いています。謎解き「あるある」としても楽しめる作りになっています!
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【難易度の目安(脱出成功率)、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《脱出成功率》
・脱出成功率:40%
(25チーム中、10チーム成功。2024.07.21 東京ミステリーサーカス)
※公式ヒントを利用することで、最終問題までたどり着けるよう調整されていました
《攻略のコツまとめ》
・ゲームブック形式のストーリー進行では、代表者がストーリーや問題を読み上げよう
・村の地図や迷路などサイズが大きな用紙が多く、アイテム類の整理整頓は必須
・ひらめき系問題は、プレイヤーがゲーム中に見聞きした事から解決手段を考え、実際にやってみる行動力が重要
実際にプレイしてみた感想
感想「映画を観た人に深くささる、映画の追体験では終わらない脱出ゲーム」
今回、オープニング演出がとても良かったです。現代から始まり、映画と同じ時代へとタイムスリップしていく過程が丁寧に描かれていました。派手な演出こそないものの、音響や映像の使い方がとても効果的で、特に過去の哭倉村に降り立つシーンでは蝉時雨の効果音が夏の臨場感や郷愁を誘い、思わず鳥肌が立ちました。
基本的には、映画のストーリーを追体験する内容ですが、プレイヤーもその場に居合わせている当事者感が得られるよう、謎解きを通して映画の登場人物たちと交流する等、オリジナルストーリーならではの工夫がありました。
映画の登場人物たちと一緒に困難を乗り越えていく事で得られた親近感や達成感が、その後に待受ける現実をより一層、悲しいものにしていました。映画を観た人にとっては、ただの追体験では終わらない、深く刺さる演出とストーリー。公式サイトにも書かれていますが、映画を観てからのプレイが断然オススメです。
私が参加した回は、脱出成功率40%と高めでした。これは他のリアル脱出ゲームに比べて制限時間が10分長い事が影響として大きかったと思います。チェックポイントの混雑を想定した制限時間の延長と思われますが、確かに待ち時間が長くなってしまうチームがいる一方、チェックポイントをスムーズに通過できたチームは、結果的に問題を考える時間が増えていました。
問題の内容は決して簡単ではありませんでした。制限時間60分で公演されたら脱出成功率20%代だったのでは? と思える程の難しさ。様々な状況を考慮しつつ、ゲームバランスをとるのは、本当に難しいものですね。
それでは最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!