攻略データ
公演名 | 勝利できないレースからの脱出(SCRAP) |
公演のスタイル | 公演ホール型(4名/チーム) |
難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
脱出成功率 | 61%(東京ミステリーサーカス、23.09.10筆者参加回 ) |
制限時間 | 60分(所要時間120分) |
特に必要となる力 | 注意力、観察力、思考力、ひらめき力 |
公式ヒント | あり(チームテーブル毎に、ヒント冊子設置) |
参加料金(税込) | 前売り一般(平日)3,600円 前売り一般(土日祝)3,900円 ※当日券、グループチケット、平日U22団員割引あり(詳細、記事参照) |
公演情報 | リアル脱出ゲーム×ウマ娘プリティーダービー「勝利できないレースからの脱出」 |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:難易度は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- ウマ娘を育てレースで勝利させる原作ゲームの世界へ没入できる体験
- 育成シュミュレーション要素を取り入れた試行錯誤する思考系の問題
- 録り下ろしボイス、オリジナルレース映像など、会場が一体となる白熱の演出
-はじめに-
今回の記事は、ウマ娘プリティダービーとコラボしたリアル脱出ゲーム「勝利できないレースからの脱出」にチャレンジした攻略レビューをお届けします。
原作は、実在した競走馬たちの名前と魂を受け継いだ「ウマ娘」たちが活躍する育成シミュレーション系ゲーム。今回のリアル脱出ゲームでは、ウマ娘たちとのトレーニングやコミュニケーションといった原作要素をふんだんに取り入れ、高い臨場感でゲーム世界へ没入できる内容でした。
記事では、脱出成功率(難易度)や所要時間といった攻略に役立つデータや、育成シミュレーションと融合した今回の謎解きの見所や特徴など、気になる情報を徹底紹介しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
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ウマ娘×リアル脱出ゲーム「勝利できないレースからの脱出」の概要
概要「ウマ娘を育てレースの勝利を目指す! ゲーム世界に没入する謎解き体験」

公演終了後に会場に設置されるフォトスポット。イラストに見える部分がモニターでウマ娘たちが動きます(東京ミステリーサーカス、小ホール)
夢のエキシビジョンレース『ウィッシュスター杯』
今年、もっとも輝いたウマ娘に選ばれた「サイレンススズカ」や、あなたが担当する「スペシャルウィーク」の出走が決まる。
「スぺちゃん、一緒に走ることだけが目的ではないわ。多くの人が、スぺちゃんが私に勝つ姿を見たくて投票してくれたのよ」
その言葉にスペシャルウィークは、自分の気持ちだけではなくファンの期待もしっかり背負って走ることを誓う。
「トレーナーさん、私をもっと鍛えてください! 絶対にスズカさんに勝ちたいんです!」
夢のレースへの挑戦が今、スタートする!
「勝利できないレースからの脱出」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイト掲載ストーリーを要約)
今回のリアル脱出ゲームでは、プレイヤーが新人トレーナーとなり、担当となったウマ娘「スペシャルウィーク」をレース勝利へと導くオリジナルストーリーが展開しました。
映像演出の多くが、今回のための録り下ろしボイスと原作ゲームで実際に使用されているキャラクターCGが利用されており、違和感を全く感じることなく「ウマ娘の世界」が目前に現れました。
会場MCさんは、先輩トレーナーという設定。映像演出とリアル演技のかけ合いによって生まれる臨場感のあるストーリー展開はもちろん、プレイヤーを盛り上げるMCによって、会場の一体感や熱気が強く感じられました。
特にオープニングやエンディングでは、会場の大きなスクリーンと音響設備によって迫力の映像が目前で繰り広げられ、参加者全員で興奮を共有できる体験はリアルイベントならではの楽しさがありました。
謎解きでは、原作ゲームの育成シュミュレーション要素を上手に取り入れており、ウマ娘たちの能力パラメーターを睨みながら、試行錯誤する思考系の問題が印象に残りました。一般的なクイズやなぞなぞに類する問題は控えめで、ゲームの世界設定に沿った内容になっていました(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)

ゲーム終了後の会場スクリーンの様子

会場前方には「トレセン学園」の校章が掲示。プレイヤーは新人トレナーナーとなってウマ娘を勝利に導くのが目的
所要時間の目安(制限時間、ゲーム構成など)
ゲームの制限時間:60分
解説を含めた所要時間:120分
(公式の想定所要時間:110分)
ゲームの制限時間は「60分」で一般的な他のリアル脱出ゲームの制限時間と一緒でした。
今回、ゲームスタート前の事前説明やオープニング演出がかなり長く、合わせて25分程ありました。事前説明では、原作ゲームの設定や用語について最低限の説明が行われ、ウマ娘をプレイしたことのない参加者も楽しめるよう配慮がされていました。オープニングでは、映像演出やMCさんによるリアル演技もたっぷり行われ、これから始まるゲームへの期待感が高まりました。
今回のゲームでは、ウマ娘の原作設定や用語を多く使用しました。事前の説明も行われますが、会場テーブルに用意されている事前閲覧が可能な配布資料に目を通しておくのがオススメです。ウマ娘を普段から遊んでいる人も念のため目を通しておきたいですね。
事前資料の確認のためにも、10分前には席につけるよう余裕をもった会場受付がオススメ。またゲームの主な舞台となる「トレセン学園」に関わる事前資料は、1チーム1部のみの配布で、チームメンバー内で譲り合って目を通す必要がありました。代表者が読み上げるのもいいかもしれませんね。
各チームごとにテーブルと人数分の椅子が用意されていました。但しテーブルは小さめで、ゲーム中に使用するアイテム類も多く設置されており、私物を置くスペースはほぼありませんでした(テーブル下に手荷物かごあり)
ゲーム会場には幾つかのチェックポイントがあり、それらは全て「チームメンバー全員」で向かう必要がありました。タイミングによっては、混雑が発生します。会場はそれほど広くなく、各チャックポイント毎に、待ち列の伸びる方向が決められていました。事前説明で示されますので、しっかり把握して、ゲーム中に混乱して不必要な時間を浪費しないようにしたいですね。
チェックポイントが多く、配布される資料や問題も多く見えましたが、ボリュームは決して多くありませんでした。私たちは10分残しで最終問題の解答が終わりました。時間の余裕は十分にあるので、焦らず着実なプレイを心がけたいですね。
終了後の解説を含めた全体の所要時間は「120分」でした。公式想定の「110分」より長かったです。私がプレイしたのは開催スタート間もない週末で、混雑の影響や運営側の進行がまだ慣れていなかった可能性があります。が、今回は事前説明やオープニング・エンディングも長めで、所要時間が短くなることは想定しにくいと思いました。所要時間は120分程と見込んでおくのが安心です。

ゲームスタート前の様子。今回、事前説明とオープニングで25分ありました
チケット情報(当日券、グループチケット、U22団員割引など)
(税込) | 前売り | 当日 | ||
平日 | 土日祝 | 平日 | 土日祝 | |
一般 | 3,600円 | 3,900円 | 3,900円 | 4,200円 |
一般グループ※1 | 13,200円 (3,300円/人) | 14,400円 (3,600円/人) | 14,400円 (3,600円/人) | 15,600円 (3,900円/人) |
U22団員割引※2 | - | 1,950円 | - | |
U22団員グループ割引※2 | - | 7,200円 (1,800円/人) | - | |
特典付きチケット※3 | +3,500円/人 | - |
※1 グループチケットは、1~4人で1つのテーブルを貸切り。1人当たり料金は、4人で参加した場合です
※2 少年探偵団会員かつ22才以下の平日限定。初回摘要時、会場受付で生年月日のわかる身分証明書の提示必要。グループチケット購入時は、参加者が全員がU22団員条件を満たしている必要あり。詳細は公式情報をご確認ください
※3 特典付チケットは前売りのみの販売。特典は「キミと解きたい! 目指せ脱出セット」(オリジナルマフラータオル、オリジナルストーリーのおまけ謎)。詳細は公式情報をご確認ください
※間違いがないよう記載しておりますが変更されることもあります。最新のチケット料金については、必ず公式情報をご確認ください
チケットの種類は「前売り・当日」「平日・土日祝(大型連休期間含む)」などで料金が変わります。販売は東京ミステリーサーカス(東京公演)や、スクラップチケット(その他の公演)で取扱い。
グループチケット以外では、当日、運営側が1チーム最大4人のマッチメイクをします。複数人で参加した場合でも、チームが別々になってしまうことがあり、注意が必要です。
グループチケットは、1~4人で1つのテーブルを貸切りにできます。4人MAXで参加すると、1人当たり料金が一般チケットより若干安くなりますね。
U22団員割引について
「少年探偵団※」の会員で22歳以下の方は、平日の当日券が半額になります。
※リアル脱出ゲームを制作・運営するSCRAPの有料会員(月額330円、又は年額3,300円)。詳細は公式情報をご確認ください
対象チケット購入後、初回適用時の会場受付で生年月日を確認できる身分証明書の提示が必要。以降は、会員専用ページに「U22」のスタンプが表示され、他の公演も受付時にスタンプを提示することで当日券半額が摘要されるようになります。
以前販売されていた学生チケットの券種は無くなった為、注意が必要ですね。
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・ウマ娘のゲーム世界に入り込むような臨場感の高い謎解きイベント
・育成シミュレーションの要素を取り入れた思考系の謎解き(謎解きの詳細は、後述参照)
・録り下ろしボイスやゲーム映像もたっぷり、会場一体感や熱気の感じられる演出
《注意が必要に感じたこと》
・4人1チーム制、複数人で参加してもチームが分かれてしまう可能性あり
※グループチケット購入すると、1~4人で1テーブルを貸切りにできます
・各チーム毎のテーブル狭く、手荷物は少な目に
・小学生の参加は18歳以上の保護者同伴が必要
※保護者の方もプレイヤーとしてチケット必要
・未就学児は無料。未就学児1名につき1名の保護者(18才以上)が必要
脱出成功率(難易度)や謎解きの特徴は?
特徴「育成シミュレーションを謎解きに置き換えた思考系問題」

会場左右に設置されたモニター映像。正面スクリーンが見にくい場合は、モニターの鮮明な映像を確認するのもコツ
今回の謎解きでは、一般的なクイズやなぞなぞといった問題は控えめで、ウマ娘のゲーム設定や世界観に沿った問題が多く出題されました。特に、育成シミュレーションの要素を謎解きに落とし込んだ問題が印象的でした。
原作ゲームでウマ娘たちが生活・トレーニングに励む「トレセン学園」が、今回のリアル脱出ゲームでも主な舞台となり、ゲームと同様にウマ娘達の各種パラメーター(能力値)を上げるべく、トレセン学園でのトレーニングメニューを考えていくことになりました。
上げたいパレメーターを睨みながら、どうトレーニングを組み合わせていくか、論理的に考える謎解きになっており、苦手な人は少し苦労するかもしれません。直感やひらめきというよりは、思考力を要する内容でした。
一方で、直感やひらめき系の問題も要所で出題され、そのような問題では「ウマ娘」の新人トレーナーになりきって、トレセン学園で生活しているリアリティを持つことが必要になりました。思考系の問題とひらめき系の問題がバランス良く配置され、緩急の感じられるゲーム展開でした。
今回、用紙に書かれた情報をチーム内で共有する機会が多めでした。中盤以降は皆で1つの問題を考える機会も頻繁に発生し、個々人の情報理解に偏りがあると、足並みが揃わず問題を解くのに苦労するかもしれません。新しい情報が手には入ったら4人でしっかり内容を把握するためにも、代表者が問題文や資料を読み上げると、足並みがそろいやすかったです。
どうしても問題が解けず、先に進めなくなってしまった場合は、チームテーブル毎にヒント冊子が用意されています。ヒントは問題ごと段間式に用意されており、必要な部分だけを参照することができます。ヒント冊子を活用することで、最後の問題までたどり着けるように調整されています。
リアル脱出ゲームが初めてなど、謎解きに慣れていない人は、有効に利用した方がゲーム全体が楽しめると思います。また、時間の経過に伴って、目標ステップまで辿り着いていない場合は、ヒント活用を促す会場アナウンスがされます。その場合も、素直に利用した方が良いですね。但し、ヒント閲覧はチームメンバー全員の了承を得て皆で見るようにしたいですね。

今回のゲームで目標となる「ウィッシュスター杯」のポスター(撮影・SNS投稿可)
最後の謎「機転と柔軟な発想で困難を乗り越える」
終盤の展開は、リアル脱出ゲームらしい機転と柔軟な発想が必要になる展開でした。
自分達の手元の情報や、限られた手段を駆使して、ウマ娘たちと共に困難を乗り越える術を模索する。その為には「情報分析」と「洞察力」がポイントになりました。
・情報分析
手元の情報や資料を注意深く観察、時には情報同士を組み合わせて手がかりを得る
・洞察力
物事の本質を見抜く力。情報分析で得た手がかりを元に、真相を突き止める
私たちはリアル脱出ゲームに慣れているメンバー4人、グループチケットで参加し、制限時間10分残して最終問題を解き終わりました。やや情報量が多く、ボリュームが多いように思えますが、時間的には余裕が持てる内容でした。焦らずにじっくり解き明かしていきたいですね。
※参考に、一般的なリアル脱出ゲームの攻略のコツについてまとめた記事もあります。宜しければ参考になさってみてください(特定の公演のネタバレをするものではありません)
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【脱出成功率UP】リアル脱出ゲーム攻略パターン、ネタバレ分析
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【難易度の目安(脱出成功率)、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《脱出成功率、難易度》
・脱出成功率:61%(18チーム中、11チーム成功。東京ミステリーサーカス2023.09.10筆者参加回)
※私がプレイしたのは開催スタート直後の週末で、リアル脱出ゲームに慣れた参加者が多い状況でした。体感的には、脱出成功率30~40%でもおかしくない難しさでした
・難易度:中学生上(12才以上)のプレイが想定された難しさ
《攻略のコツまとめ》
・1つの問題を皆で考える機会多め。資料や問題は、皆でしっかり情報共有しよう
※代表者が読み上げるとスムーズ
・テーブル狭く、資料やアイテムが多く登場。整理整頓しながらプレイしよう
※資料収納用のカゴを有効活用
・思考系問題とひらめき問題のメリハリがある展開。頭を切り換えて挑もう
・終盤の展開では、「情報分析」と「洞察力」がポイント。手持ちの情報をよく分析し、困難を乗り越える手段を模索しよう
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「リアル脱出ゲームの王道をいく内容、会場一体感や熱気はリアルイベントならではの楽しさ」

ゲーム終了後の会場スクリーン(正面)の様子
私はウマ娘のゲームをプレイしたことがありませんでしたが、原作ゲームの醍醐味や世界設定が伝わってくる内容で、とても楽しむことが出来ました。ウマ娘のゲームを臨場感たっぷり、リアルイベントとして体感することに重きのある内容。物語の登場人物となり、ゲーム世界へ没入していく感覚がとても高かったです。
リアル脱出ゲームの経験が無い(又は少ない)けれど「ウマ娘」のゲームファンも多く参加しており、他のリアル脱出ゲームに比べて、会場の熱気や一体感が感じられるとても盛り上がる公演でした。会場MCさんによるプレイヤーを鼓舞しようとする演出では、ゲームファンの方々が率先して会場を盛り上げてくれている節があり、皆で作り上げるイベントという感じがしました。

東京ミステリーサーカス1Fのグッズコーナーの様子。商品の前には常に人だかりができていました

開催を記念したスタンプラリー開催中。イベント参加、グッズ購入、感想の投稿で「オリジナルポストカード」(今回のキービジュアル)が貰えます。台紙は受付時に配布※詳細は公式情報を参照ください
謎解きでは、やや思考系の問題が多めで、一般的なクイズやなぞなぞは控えめ。謎解き問題を多く解きたい! と思う人の期待に沿った内容ではありませんでした。ですが、随所に機転を効かせた発想が必要になったり、直感でひらめいていく問題もあり、リアル脱出ゲームが好きな人に刺さる内容だったと思います。
リアル脱出ゲームの王道を行く展開は遊びやすく、初めての人を誘ってプレイするのにも丁度良かったと思います。4人チームで、比較的グループチケットが買いやすいのも嬉しいですね。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!