攻略データ
| コンテンツ名 | 善良なる悪しき者(MOVIE ROCK) |
| 難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
| ボリューム | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
| ストーリー性 | ★★★★★★★★★★(10段階評価) |
| プレイ人数 | 1人~(推奨 2人程度まで) |
| 実際にかかった時間 | 3時間 (公式の想定時間:2時間) |
| 必要になる力 | 読解力、思考力、推理・洞察力、ひらめき力 |
| 必要なもの | 筆記具、スマホ(インターネット環境) ※タブレットやPCは動作保証外 |
| 購入料金(税込) | 2,000円 《販売》 【PR】Amazon.co.jp |
| 公式情報 | 善良なる悪しき者 MOVIE ROCK |
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※ご注意:ご購入前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください

注目のポイント
- ミステリー小説を読みながら謎解き、没入感高い物語体験
- 作り込まれたストーリーと問題、読み進める度に驚きの連続!
-はじめに-
今回の記事は、MOVIE ROCKが制作する持ち帰り謎「善良なる悪しき者」に挑戦した攻略レビューです。
ネタバレ無しで問題の傾向や特徴、ミステリ小説をテーマにした今回のゲームの見所をレポート。難易度の目安や所要時間といった攻略データも掲載。購入検討に役立つ内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
※今回のレビュー記事は、MOVIE ROCK様から試供品をご提供いただき執筆しております
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MOVIE ROCK「善良なる悪しき者」の概要
概要「複数人の視点で描かれるミステリー、推理と謎解きの融合」

謎解きキットはコンパクトサイズ。筆記具は付属していないのでプレイヤーが用意
ベテラン刑事の男が巻き込まれる事件を軸に、彼を取り巻く複数の人物たちの視点で描かれる社会派ミステリー。猟奇事件に不穏な空気の漂う世間、誘拐、拉致監禁、廃工場の火災、警察の不祥事・・・すべての謎を解き明かす時、バラバラだった伏線が繋がり、真実が暴かれる。
今回の謎解きには次のような特徴がありました。
・ミステリー小説と謎解きの融合による没入感の高い読書体験
・暗号解読と伏線を回収する推理。練り込まれた上質なギミック
今回、最大の特徴は、読書体験に大きな比重があることです。キットにはハガキサイズ程の小説本(全90ページ)が付属しており、この物語を読み進めることでゲームは進行。ベテラン刑事が巻き込まれるある事件を軸に、複数人の視点でそれぞれの状況が代わるがわる語られていきます。

キットに付属のミステリ小説本

小説を読み進めていくとQRコードが記載されたページが現れる。アクセスするとゲームパート(謎解き)へ
プレイヤーは小説を読み進めながら、要所でWEBサイトへアクセスし、各登場人物たちに課せられた暗号解読を行うことに。知恵を絞り、実際に謎を解いていく過程が感情移入を高め、より深く物語世界へ没入することができました(ゲーム進行・構成の詳細は後述参照)
謎解きの内容は、一般的な謎解きのほか、数独のようにトライ&エラーを繰り返しながら条件に合った数字の並びを考えるなど(これは例示で実際の問題とは異なります)、論理的に考える暗号解読が多めでした。またクライマックスでは、プレイヤー自身が物語の真相を推理し、バラバラだった伏線を繋ぎ合わせることで問題が解ける構成になっており、高いレベルで謎解きと物語が融合していました(謎解きの詳細は後述参照)

WEBサイトのゲームパート。小説の内容と連動した謎解きを行う

ゲームパートはブラウザゲームのようなシステム
ゲーム構成・所要時間、注意点について
【所要時間の目安】
・実際にかかった所要時間:約3時間
(公式の想定時間:約2時間)
私は謎解きに慣れた大人二人の協力プレイでクリアまで「約3時間」でした(エンディングの閲覧時間を含める)。公式の想定より、1時間余計にかかりました。私たちはストーリー理解の足並みを揃えるために小説文章を全て音読しており、時間がかかった要因です。
所要時間の目安は、謎解きや推理に慣れた人で「2~3時間」、謎解きに慣れていない人や、普段あまり読書をしない方は「3~5時間」(読書スピードによる)になると思われます。

ゲームのスタートは、キット梱包の「ゲームの遊び方」に記載されたQRコードのアクセスから
【ゲーム進行・構成】
ゲームはキット付属の小説本による読書と、WEBサイトでのゲームパート(謎解き)を交互に繰り返すことで進行していきました。
始めるには、キット梱包の「遊び方用紙」に記載されたQRコードからゲーム専用WEBサイトにアクセス。アカウント作成やメールアドレス等の登録の必要はありませんでした(先に小説を読み始めないよう注意)
サイト上の謎解きは、ブラウザゲームのような仕様で、画像の気になる箇所をタップ。詳細を表示させたり、数字やキーコードを入力することで謎解きを行いました。WEBサイトの閲覧はスマホのみに対応し、タブレットやPCは動作保証外です。
ゲームサイト上で「小説を読む指示」が表示されたら、小説本の該当ページから読み進め、小説の途中で、また「QRコード」が記載されたページが現れたらWEBサイトにアクセスし、ゲームパート(謎解き)になる流れです。
一部のストーリーは小説本だけでなく、ゲームサイト上にも表示されるため、見た目以上のボリュームがありました。

画面上の気になる箇所をタップ。調べられる箇所だとクローズアップした画像が表示

ドア右横のキーパネルをタッチすると、暗証番号を入力する画面に
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・ミステリー小説と謎解きの融合による没入感の高い読書体験
・暗号解読と伏線を回収する推理。練り込まれた上質なギミック(詳細後述)
《注意点まとめ》
・プレイにはスマホ必須。インターネット利用(タブレットやPCは動作保証外)
・ゲームスタートは、キット梱包の「遊び方」用紙に記載のQRコードから。先に小説本を読み始めないように注意
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MOVIE ROCK 謎解きゲーム 善良なる悪しき者
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「思考力問われる暗号解読、推理と謎解き力の双方必要」

謎解きキット一式。付属アイテムは少なめ。用紙を折ったり重ねたりする作業系の問題はありませんでした
【言語感覚や思考力が試される問題】
問題の内容は、一般的な謎解きが出題されましたが、全て暗号解読の形式になっており、クイズやなぞなぞというよりは、情報分析系の内容。角度を変えて撮影された複数の写真から、見えない部分を推測するなど(これは例示で実際の問題とは異なります)
特に中盤以降は難易度が上がり、言語感覚が問われれるクロースワード問題や、数独のようにトライ&エラーを繰り返しながら条件に合った数字の並びを考える(これは例示で実際の問題とは異なります)といった「思考力」を試される問題が多め。
キット付属のアイテム類は少なく、用紙を折ったりシールを貼ったりといったアナログ系作業問題はありませんでした。
【終盤以降は、推理と謎解き力の双方が問われる】
終盤以降は出題内容が、推理や洞察力が必要になる問題に一変。小説の内容をいかに的確に情報分析できているかが鍵となりました。必要に応じて読み返す必要もあるかもしれません。ひらめきが必要となるギミックも仕掛けられており、推理と謎解き力の双方が必要。
※洞察力:物事の本質や原因を見極める力。物事の表面的な部分だけでなく、見えていない部分まで見抜く能力
攻略のコツは、付属のメモ用紙を活用し、小説を読みながら気になったワードや時間・人物関係などを書き留めておくこと。できればページ数も付記すると、後で振り返る必要があった場合に役立つかもしれません。

画面左上の「MENU」ボタンのタップで公式ヒントの閲覧可

クリア画面。想像以上のボリュームがありました
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きや推理に慣れた人は、公式ヒントを見ずにクリアできるレベル
・謎解きに慣れていない人も、公式ヒントを見ながら楽しんでプレイできるレベル
※公式ヒントは、ゲームサイト左上に表示される「MENU」ボタンから閲覧可。ヒントは段階式になっており、最終ヒントでは答えの導き方が丁寧に記載されています
《攻略コツまとめ》
・付属のメモ用紙を活用し、小説を読みながら気になったワードや時間・人物関係などを書き留めておこう
※ページ数も付記すると、後で振り返る必要があった場合に役立つかも
実際にプレイしてみた感想
感想「謎解きと物語の伏線回収が高いレベルで合致、上質なミステリー体験」

ミステリ小説をテーマにした謎解きだからこそ、表現できるギミックや、高い没入感を体験できるゲームでした
ストーリーと謎解きがとても作り込まれており、「そういう事だったのか!」とアドレナリンが出まくり。二転、三転する物語の先が気になり、時間を忘れて熱中してしまいました。複雑に絡み合った伏線が綺麗に回収され、そしてさらに思いがけない結末を迎える構成は圧巻。上質なミステリー体験でした。
一般的な謎解き問題も出題されつつ、推理の本領を発揮するのは終盤以降。事件の真相に迫ってからは、今まで読んできた物語の様相も一変し、謎解きとストーリーの伏線回収が高いレベルで合致していました。ページをめくり直し、ストーリーを振り返る作業も発生しますが、それもまたミステリー小説の醍醐味。問題を解くたび、物語を読み進めるたびに驚きの連続となりました。
ミステリー小説が好きな人はもちろん、ストーリー重視の謎解きが好きな人に強くおすすめできる内容でした。一方、腰を据えた読書が必要となり、散りばめられた伏線を読み解く読解力も必要になるため、読書が苦手な人には向いていないかもしれません。
私はMOVIE ROCKさんの過去作を幾つかプレイしていますが、その魅力は「物語への高い没入体験」にあると思います。過去には美麗なムービーを用いて、壮大なSF世界観を見せてくれることもありましたが、今回は演出手法として「小説」が用いられました。文章だからこそ表現できること、読者の想像力をかき立てる演出は新しい試みでしたが、高い没入感を体験出来るコンテンツという意味では、過去作と通じるものがありました。二重三重に仕掛けられたトリックやギミック、終わったと思ったらまだ先が続いて行くワクワク感は、MOVIE ROCKさんならではの楽しさだったと思います。
一人でじっくりプレイするもよし。恋人や家族など近しい人と世界観や驚きをわかちあいながらプレイするのも楽しいと思います。
それでは最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!
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