攻略データ
プログラム名 | 8番出口 東京メトロ脱出ゲーム(角谷進之介※元RIDDLER所属) |
開催期間 | 2025年08月29日(金)~2025年11月03日(月祝) |
謎解きスタイル | 周遊型(電車・鉄道系) ※プレイ人数1人~ |
難易度(10段階評価) | 本編:★★★★★★☆☆☆☆ EX:★★★★★★★★☆☆ |
移動距離 | 東京メトロ沿線 (駅ビル周辺施設含む、屋外街歩き要素は無し) 《電車総乗車時間》 本編:75分(乗り換え時間含む) EX:35分(乗り換え時間含む) |
実際に要した時間 | 本編:4時間 EX:2時間 (公式想定3~5時間) |
特に必要となる力 | 注意力、思考力、ひらめき力 |
必要なもの | スマホ(インターネット使用) ※筆記具はキットに付属 |
キット料金(税込) | ・通常版:3,300円 ※別途、交通費(一日乗車券の販売あり。詳細こちら) ・24時間乗車券付き:4,000円 ※特設販売Webサイトでのみ購入可 《販売場所》 ・特設販売Webサイト(現地キット引換え) ・店頭販売 (中央観光情報センター、一部ローソンメトロス、TOHO entertainment STOREなど) ・自動販売機 (東京駅、日本橋駅、有楽町駅、大手町駅、銀座駅の専用販売機) ・その他提携サイト、提携店舗で取扱い ※販売場所の詳細は、公式情報を参照ください |
公式情報 | 映画「8番出口」東京メトロ脱出ゲーム |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:難易度、所要時間は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 8番出口の世界に迷い込む体験、原作ファン大興奮「あの異変」が目前に!
- 元RIDDLERメンバーが謎製作、謎解き好きが唸る巧妙なギミック問題
- 東京メトロ24時間券で交通費もお得にプレイ
(オリジナルデザイン24時間券付きキットの販売あり。数量限定)
-はじめに-
今回の記事は、東京メトロと映画「8番出口」がコラボした周遊謎解きに挑戦した攻略レビューです。
記事では、ネタバレ無しで謎解きの傾向や特徴、所要時間、ゲームの見所をレポート。移動にかかる交通費(一日乗車券の利用はお得か?)も紹介。写真を多く掲載し、参加検討に役立つ内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
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【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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東京メトロ脱出ゲーム「8番出口」の概要
概要「8番出口の世界に迷い込む体験、東京メトロから脱出せよ!」

原作イメージでデザインされた謎解きキット。A4サイズ程の手提げ袋付き
「異変」探し無限ループゲーム『8番出口』の実写映画化に当たり、プロモーションを兼ねた周遊・探索型の謎解き。ストーリー展開は特になく、シンプルに問題を解いて行く構成。
今回、次のような特徴がありました。
・ゲーム「8番出口」の世界観に溢れた演出、あの異変が謎解き問題に!?
・東京メトロに乗って、駅構内の地下通路や直結施設を探索(ほぼ屋内)
・本編クリア後に、高難易度の「Extra」問題あり
今回の謎解きは、ゲーム「8番出口」の世界観に没入できるのが最大の特徴。8番出口を全く知らない人でもゲームプレイに支障が無いように作られていましたが、ゲームでお馴染みのキャラクターや異変をモチーフにした謎が出題。ゲームキットのデザインも原作イメージに統一されており、8番出口ファンがより楽しめる作りになっていました。
原作の特色である「異変」探し(いわゆる「間違い探し」)が、今回の謎解きのテーマになっており、注意力が問われる問題が多めでした。単に間違い探しをするだけではなく、パズルや迷路といった他ジャンルの謎解きと複合的になっていたり、折り紙やシールを貼り付ける作業系の問題も豊富。変化に富んで飽きさせない構成になっていました(謎解きの詳細は後述)
探索は東京メトロの駅構内、特に地下通路(改札外)が多め。屋外で街歩きをする機会はありませんでしたが、地下通路から直結した商業施設を訪れる機会あり。原作のようにループを意識した地下通路の探索など、単に掲示物を発見するだけでは終わらない、「8番出口」ならではの演出が特徴的な探索でした。
また、本編クリア後に高難度の「Extra」問題あり。問題ジャンルの方向性が本編から変わり、思考力や謎解きセンスが問われました。エクストラ(おまけ)とは侮れないボリュームで、電車移動を伴う現地探索も必要。もう一つの「8番出口脱出」をプレイした程の達成感がありました(Extraの詳細は後述)

東京メトロの駅構内は、映画の宣伝で溢れていました

プレイヤーで賑わうスペース。探索範囲は地下通路から直結した商業施設を含みました

ゲームの光景を彷彿とさせる地下通路

原作ゲームでお馴染みの「あの異変」を実際に目にする機会も
ゲーム構成・所要時間、注意点について
【所要時間の目安】
《実際のプレイ時間》
・本編:4時間
・Extra:2時間
(公式の想定時間:3~5時間)
《プレイ推奨時間》
10:00~19:00
※一部立寄りスポットに営業時間あり
私は、謎解きに慣れた大人2人の協力プレイで、本編「約4時間」、Extra「約2時間」かかりました(途中の食事や休憩時間除く)。
所要時間の目安は、謎解きに慣れている人は「本編4~5時間、Extra1.5~2.5時間」、慣れていない人が公式ヒントを活用したプレイで「本編5~6時間、Extra3時間以上」になると思います。尚、Extraは公式ヒントが用意されていないため、慣れていない人はクリアが難しい場合があります。
一部、営業時間のある立ち寄り施設がありました。公式サイトで「10:00~19:00」のプレイ時間が推奨されており、時間外は問題を解けない可能性があります。Extraに限った場合、もう少し余裕ありましたが、遅くとも21時頃までにプレイを終了させるつもりが良いと思います。ほぼ屋内探索になるため、日没後もプレイ可能でした。

筆者がキット購入した「TOHO entertainment STORE」(日比谷シャンテ3F)の様子

映画グッズも沢山販売されていました。グッズが欲しい人にオススメのキット販売店舗です

東京メトロの5つの駅では、あの「おじさん」をイメージした謎解きキット販売機も登場。筆者が訪れた時には売切れていたため注意(詳細は公式情報を参照)
【ゲーム構成、探索エリア】
ゲーム構成は、手元の問題冊子と、ゲーム専用サイトを併用する形式。
謎解きキットに同梱された「はじめに」用紙(ハガキサイズ)に、ゲームサイトのQRコードと「シリアルコード」が記載。ブラウザにゲーム進行が記憶され、過去問題の振返りができる仕様になっていました。

ゲーム専用サイトのQRコードと、シリアルコードが記載されたカード。まず最初にこのカードをチェック
同伴者とチームを組むことも可能(シリアルコードは人数分必要)。本編序盤は、向かう駅が選択式になっており、チーム内で向かう駅の共有が可能(変更不可)。但し、問題の答えは個別に送信する必要がありました。
また、親子プレイを想定した「ファミリーモード」あり。保護者1人+お子さま1人の場合、1つのシリアルコードでプレイ可。保護者の方だけがヒントや答えを閲覧できるアシスト機能も提供されます。2人以上のお子さまも同時にサポート出来ますが、その場合はお子さまの人数分のシリアルコードが必要になります。
設問の多くは、専用サイト上に表示され、答えを送信する形式。問題を解くためには、手元の冊子と探索で見つけた掲示物を照らし合わせる必要がありました。
各降車駅では5~15分前後の探索を行いました。駅構内(改札内・外)と周辺の地下通路、直結の商業施設で探索は完結。ほぼ屋内プレイで雨の日も安心。駅周辺を探索しながら問題を最後まで解き切る(ゲーム専用サイトに答えを送信する)と、次に向かう駅が判明する流れでした。

探索範囲は、ほぼ屋内。雨の日も安心してプレイできます

原作ファンであれば思わずニヤリとしてしまうスポットも沢山ありました
交通費の考察(一日乗車券はお得か?)
《ゲームプレイにかかる交通費》
本編:1,068円
Extra:387円
※謎解き最初の駅~ゴール駅まで片道の大人料金。交通系IC利用した場合。キット購入駅から最初の駅までの料金は含んでいません
※本編序盤に選択する駅や、乗換えルートによって料金が異なる可能性があります。参考程度にご覧ください
上記金額は、SuicaやPASMOを利用した場合の片道運賃です。ゲームプレイ前後の移動にかかる交通費は除いています。
今回、公式で東京メトロ24時間券(一日乗車券)の利用が推奨されており、オリジナルデザインの24時間券付きキットの販売も行われています。24時間券付きキットは、特設販売Webサイトでのみ購入可能で、東京駅周辺の指定店舗等で引換える形式。一日の販売数量に限りがあり、週末は売切れに注意が必要です。
通常版の東京メトロ24時間券は、各駅自動券売機で購入することができます。
東京メトロ24時間券
実際にかかる交通費より、一日乗車券を利用した方がお得になりますね。ゲームプレイ前後の移動を考慮すると、さらにお得になる人が多いのではないでしょうか?

通常版の24時間乗車券(一日乗車券)は、東京メトロ各駅の券売機で常時販売しています

24時間乗車券は初回入場時から24時間有効。オリジナルデザインの24時間乗車券付きキットは、特設販売サイトのみの取扱いのため注意(詳細は公式情報を参照)
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・ゲーム「8番出口」の世界観に溢れた演出、あの異変が謎解き問題に(詳細こちら)
・東京メトロに乗って、駅構内の地下通路や直結施設を探索(ほぼ屋内)
・本編クリア後に、高難易度の「Extra」問題あり(詳細こちら)
《注意点まとめ》
・インターネットに接続できるスマホやタブレット必須、充電状態に注意
※ストーリーや問題の閲覧・解答など、ゲーム進行はWEBサイトで行う
・東京メトロ24時間券の利用で、交通費もお得にプレイ可
※数量限定販売のオリジナルデザイン24時間券付きキットの販売もあり
・謎解きキットの自動販売機、24時間券付きキットは売切れ注意
・序盤に向かう駅は一度選択すると変更不可。また、一度解いた問題を解き直すこともできません(シリアルコード単位で、ゲーム進捗は管理)
・一部立寄りスポットに営業時間あり。10:00~19:00のプレイ推奨
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「間違い探し系謎解き&巧妙なギミック」

デザインが統一された謎解きキット一式(ペグシル付き)。映画のチラシは謎解きに関係ありません
【間違い探し系謎解き、折り紙など作業問題も充実】
本編序盤は向かう駅が選択式。謎解きキットを購入(又は引換え)した場所から行きやすい駅を選ぶことが可能。選んだ駅で問題が若干異なりますが、どの駅から始めても直ぐ合流する感じでした。
出題される問題は「間違い探し」が他ジャンルの謎解きと複合的になった内容が多め。例えば、手元冊子の記載イラストと、現地の掲示物に描かれたイラストで異なる箇所を見つける。間違いを修正するように、パズル要素のあるシールの貼付けを行うといった問題です。
付属アイテムもバラエティに富んでおり、シールやカード、折り紙など。用紙を折ったり重ねたりする作業系のアナログ問題が随所で出題。机や椅子が必要になる問題は、その旨がアイコン表示されました。
【問題に仕掛けられた巧妙な謎解きギミック】
難易度は特別高く感じませんでしたが、どの問題も捻りが加えられており、条件が変わることで問題の見え方も変わるといった「問題そのものに仕掛けられたギミック」も豊富。
終盤以降は、やや難易度が上昇。中盤までに比べると電車移動は控えめになりますが、はじめに思っていた以上のボリュームがあるため注意。発想を転換する力やひらめき力が必要になる問題が連続し、周遊型謎解きの王道をいくような内容でした。
尚、本編の全ての問題には答えまで記載された公式ヒントあり。謎解きに慣れていない人も安心してプレイすることができます。

原作でお馴染みのキャラや異変を取り入れた問題が出現!

各駅ごとに特徴のある壁面アートを見るのも楽しかったです(謎解きに関係ありません)
Extra(エクストラ)問題について
【思考力と謎解きセンスが問われる問題】
Extraは本編に比べて格段に難易度が上がりました。本編クリア駅からスタートすることが想定された内容で、降車駅数は少なめ。本編で時間がなくなってしまった、疲れてしまったという場合は、日を改めたプレイも可能。その場合、24時間乗車券の有効期限に注意。
仮説を立てトライ&エラーを繰り返しながら、時間をかけて解く思考力が必要になる謎解きが出題されました。発想力やひらめきが必要になるシーンも多く、ひと筋縄ではいきませんでした。謎解きセンスが問われ、初心者の方は、問題を見ても、まず何をしていいかすらわからないかもしれません(公式ヒント無し)。
問題解決の糸口となる「ひらめき」をたぐり寄せるヒントは、本編に隠されています。プレイヤーとして今まで何をして来たかを振り返り、「8番出口脱出」の法則やルールを見抜く必要がありました。

本編のクリア画面。イベントスタートから、何人目の脱出成功者か表示されました

Extraのクリア画像。各クリア画像はSNSに投稿可
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
【本編】
・謎解き好きの人はヒントを見ずにクリアできるレベル
・初心者や小学生以下のお子さんさんは、公式ヒントを見ながら楽しんでプレイできる難易度
※本編の全ての問題には、答えまで記載された公式ヒントあり。ゲームサイト上、問題毎に「ヒントを見る」ボタンあり
【エクストラ】
・初心者の方はクリアするのが難しいレベル(公式ヒントなし)
《攻略のコツ》
・本編序盤は向かう駅の選択あり。キット購入・引換え場所から近い駅を選ぼう
・本編終盤は、想像以上にボリュームあり。時間に余裕のあるプレイをしよう
・エクストラでは、今回のゲームの法則やルールを見抜く必要あり
→本編プレイで何をやってきたか? 全体を振り返ろう
謎解きにあまり慣れていなく、当日の問題を解くのに不安がある方は、体験イベント型の謎解きでよく出題されるパターンをまとめた記事もありますので、宜しければ活用してみてください(今回の問題を解説するものではありません。一般的な謎解きの考え方や傾向を練習できる内容です)
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【クリア成功UP】街歩き系謎解き・脱出ゲームによく出る『頻出パターン練習問題』
街歩き系謎解きや、リアル脱出ゲームをはじめとした「体験イベント型謎解き」には、よく出題される「頻出パターン問題」があります。この記事では10年で500回以上謎解きイベントに参加してきた経験から、頻出パターンをまとめ、クリア成功率UPやスマートに解くことを目指した練習問題を紹介します。
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実際にプレイしてみた感想
感想「原作ファンなら大興奮の演出! 謎解き好きを唸らせるギミックも」

薄暗い地下通路だけでなく、商業施設内など明るいスポットも多く巡りました
映画「8番出口」のプロモーションとして作られていますが、ゲーム世界への没入感や問題のクオリティが高く、映画を見ていなくても原作ゲームファンであれば大満足間違い無しの周遊謎でした。
ゲームで印象的だった「あの異変」が目の前に出現。思わずニヤリとしてしまったり、テンションが上がって興奮してしまう瞬間が沢山ありました。まさにプレイヤー自身が「8番出口」の世界に迷い込んでしまったような内容で、ストーリーはなくても、その体験自体がドラマチックでした。
地下鉄の駅構内や地下通路が舞台と聞いて、地味で簡素な周遊をイメージしていましたが、演出の創意工夫が素晴しく、想像以上にドキドキわくわくさせられました。AR(拡張現実)を取り入れた演出にも精力的で、目の前のリアルにゲーム画面が映し出されたような感覚が新鮮でした。本編は問題の難易度がそれほど高くありませんが、ゲーム展開や演出がとにかく楽しく、クリア後に十分満足感がありました。
謎制作は、元RIDDLERに所属の角谷進之介(どや)さん。謎解きの楽しさや発想力が刺激される問題は、RIDDLERらしい内容。特に高難度のExtraは、謎解き好きを唸らせるギミックが仕掛けられており、さすがと思わせるクオリティでした。

8番出口の宣伝に占拠されたような本屋さんも見かけました
現在、全国で8番出口関連のイベントが開催中。関西方面では、OsakaMetro沿線で周遊謎が行われていますが、東京メトロのものとは制作者も内容も異なります。今、東京でしか遊べない「8番出口脱出」。既存の周遊謎では、新鮮みを感じなくなってきた謎解き好きプレイヤーにもオススメです! 週末は混雑が予想され、自販機や「オリジナル24時間乗車券付きキット」の売切れにも注意。できれば平日に参加すると落ち着いたプレイができるかもしれませんね。
それでは最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!