攻略データ
プログラム名 | なぞたび列車物語-不思議な町の願いごと-(謎解きゼペッツ) |
開催期間 | 2025年02月14日(金) ~ 2025年08月31日(日) |
謎解きスタイル | 周遊型(鉄道、街歩き系)※プレイ人数1人~ |
難易度 | ★★★★★★★★☆☆(10段階評価) |
移動距離 | 西武電鉄沿線エリア ※電車移動時間 片道70分~(乗換え時間含む) ※各降車駅で10~30分程の街歩きあり(謎解き時間除く) |
実際に要した時間 | 6.5時間(公式想定 7時間以上) |
特に必要となる力 | 注意力、観察力、ひらめき力 |
必要なもの | スマホやタブレット(インターネット使用) |
キット料金(税込) | 2,700円 ※西武線一日乗車券付き (高麗~西武秩父駅間および多摩川線を除く) 《販売場所》 西武線各駅の自動券売機(一部の駅除く) ※販売時間 営業開始~16:00 《キット引換え駅》 池袋駅、練馬駅、所沢駅、飯能駅、 西武新宿駅、本川越駅、国分寺駅 ※引換時間 8:00~17:00 |
公式情報 | 『なぞたび列車物語』公式サイト |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:難易度、所要時間は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 西武鉄道に乗って沿線の街を巡る、一日乗車券付きのリアル謎解きゲーム
- 手応えのある謎解き問題と、ドラマチックで優しい気持ちになれる物語
-はじめに-
今回の記事は、西武鉄道沿線を舞台にした謎解き「なぞたび列車物語」に挑戦した攻略レビューをお届けします。
記事では、ネタバレなしで謎解き問題の傾向や特徴、所要時間の目安、街歩きの見所をレポート。写真も多く掲載し、参加検討に役立つ内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
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【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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西武線リアル謎解きゲーム「なぞたび列車物語」の概要
概要「街歩きも充実の電車旅、ギミック豊富な謎解き問題」

謎解きキットは、手提げ型クリアファイルやペグシル(筆記具)付き。その他、LINEアプリやWEBサイトの閲覧必要
気がつくと記憶をなくし、西武鉄道の列車に揺られていた少女。手には謎解き問題の本が一冊。自分は何者なのか・・・少女は同じ境遇の人々と出会い、やがて不思議な世界の真実を知っていく。ファンタジックでハートウォーミングな物語でした。
特徴として、次のような点がありました。
・降車駅での街歩きが充実、観光スポットや沿線の見所を巡る電車旅
・キットに仕掛けられたギミックも豊富、手応えある謎解き問題
・一日乗車券付きで交通費も安心、対象店舗で使えるクーポン付属
今回、沿線エリアの街歩きが充実。降車駅では10~30分程の街歩き(問題解く時間除く)が発生し、時には隣駅までたどり着くことも。西武線を代表する観光スポットや、神社仏閣、大小様々な公園など、バリエーション豊かな街歩きを楽しむことができました。
謎解き問題は、全体的にやや難しめ。ひらめきを要する問題が多く、慣れていない人は公式ヒントを活用しないと解けない問題も多いかもしれません。キットに付属のアイテムは少ないですが、同じアイテムを何度も使い回したり、冊子を折ったり重ねたりするギミックも豊富。条件を変えて問題を解き直すといった巧妙な仕掛けもあり、後半に向かうほど驚きの連続。終盤には、折り紙系の工作問題も出題されました(問題の詳細は、後述参照)
キットには、西武線の広範囲をカバーする一日乗車券が付属(高麗~西武秩父駅間および多摩川線を除く)。どこに向かうか分からないことが電車系謎解きの良さですが、交通費も安心してプレイすることができました(クーポン詳細は、後述参照)

街歩き中に訪れた近代的な外観の施設

風情の感じられる商業施設を訪れる機会もありました

レトロな雰囲気の電話ボックスをデザインしたオブジェ

開放的で広大な敷地の公園にも訪れました
ゲーム構成・所要時間、注意点について
【所要時間の目安】
実際のプレイ時間:6.5時間
(公式の想定時間:7時間以上)
プレイ推奨時間:9:00~18:00
※一部立寄り施設に営業時間あり。時間外は公式サイトで必要な情報の閲覧可
私は謎解きに慣れた大人二人の協力プレイで、クリアまでに「6.5時間」かかりました。途中の休憩時間は除いています。
所要時間の目安は、謎解きに慣れた人で「6.5~7.5時間」、謎解きに慣れていない人が公式ヒントを活用したプレイで「7.5~8.5時間」ほどになると思います。
問題のボリュームがあり、移動時間も長め。一日乗車券は購入・発券した日のみ有効のため、余裕を持ったゲームスタートがオススメです。
プレイ可能時間は、公式で特に設定されていませんが、一部の立寄り施設に営業時間があり「9:00~18:00」のプレイ推奨。ゲームスタート時に案内される「ゲームについての大切なお知らせ」ページで、街歩きで得る全情報を閲覧することができます。施設が休みの場合や、営業時間外に活用することで、万が一の場合もゲームを続行することができました。

飛行帆船が展示された屋内施設
【キット購入・引換えについて】
謎解きキットは、西武線各駅の自動券売機で「一日乗車券とキット引換え券」のセット販売を購入し、改札窓口で引換える形式。キット引換え可能な駅は、以下の7駅です。
池袋駅、練馬駅、所沢駅、飯能駅、西武新宿駅、本川越駅、国分寺駅
※自動券売機の発売時間 営業開始~16:00
※キット引換え可能時間 8:00~17:00
※子供用一日乗車券付きの販売や、謎解きキット単体販売なし
自動券売機は、交通系ICカードに対応していますが、モバイルPASUMO等には対応していません。モバイルPASUMO等を利用したい場合は、キット引換え窓口に直接相談とのこと(※)
※ニュースリリース:なぞたび列車物語を開催します>3.「1日おでかけきっぷ」概要> ②発売箇所の項を参照
また、キット引換えを行った駅によっては、ゲームスタート駅まで移動によるロス時間が大きくかかる場合があります。公式サイト後方に「はじめの駅謎」が掲載されています。これは最初の問題が公開されているもので、解くことでスタート駅が判明します。お出かけ前に解くことを強くオススメします。

(1) 西武線各駅の自動券売機の「おトクなきっぷ」を選択

(2) 「期間限定」を選択

(3) 「なぞたび列車物語」を選択

「一日乗車券」と「謎解きキット引換券」。両方とも発券日のみ有効となるため注意
【探索エリア、ゲーム構成など】
西武線の隣り合った路線を周遊する内容。西武全線の広大なエリアに比べると限定的な周遊範囲でしたが、それでも電車の総移動時間は70分を超えました(乗り継ぎ時間含む)。
各降車駅では、徒歩10~30分程の街歩きが発生。駅周辺を1.5km程歩く場合もあり、歩きやすい靴での参加推奨。幾つかスポットを巡りながら問題を解いていき、最後に大謎が出題。大謎を解くと次に向かう駅が判明する構成でした。
プレイにはスマホやタブレットなどWEB端末と、ゲーム専用LINEアカウントの友だち登録が必須。オープニングやエンディングストーリー、一部の問題はWEBサイトで閲覧。街歩き中に解く問題の多くは、キット(問題冊子)掲載、ゲーム進行やヒント閲覧は、LINEトーク上で行いました(大謎の問題の答え送信。途中ストーリー閲覧など)。
探索スポットはほぼ屋外。一部屋内の立寄り施設もありましたが、滞在時間は短く、雨の日のプレイは避けた方が無難だと感じました。

知らない街の路地を歩くのも新鮮な体験

探索スポットは、ほぼ屋外。歩きやすい靴と雨天を避けたプレイ推奨
付属クーポンについて
キットには、降車駅周辺の対象店舗で使えるクーポンが5枚付属していました。問題冊子の各降車駅先頭ページに、クーポンワードが記載されており、LINEトークで送信すると、その駅周辺で利用できる店舗とサービス内容が表示される仕組みです。
対象店舗は、飲食店が多く、他に雑貨店やマッサージ店なども含まれていました。また駅によって対象店舗数に偏りがあり、大きめの駅の方が、店舗数は多い傾向。内容は、ドリンクサービスや会計時割引など。謎解き中に5枚全て使用する時間はないかもしれませんが、有効期限は2025年8月31日まであり、後日、別の機会に利用するのもいいですね。

問題冊子の各駅先頭ページに「クーポンワード」が記載。LINEトーク送信で対象店舗とサービスが表示

キット付属のクーポン。有効期限8/31まであり、謎解き中に使い切らなくても後日利用可
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・降車駅での街歩きが充実、観光スポットや沿線の見所を巡る電車旅
・手応えのある謎解き問題、キットに仕掛けられギミックも豊富(詳細は後述)
・一日乗車券付きで交通費も安心、対象店舗で使えるクーポン付属(クーポン詳細はこちら)
《注意点まとめ》
・スマホやタブレット必須(LINEアプリ、インターネット使用)
・謎解きキット引換え券と一日乗車券のセット販売(自動券売機)
※子供用一日乗車券付きの販売や、謎解きキット単体販売なし
・キットは次の駅の改札窓口で引換え
→池袋駅、練馬駅、所沢駅、飯能駅、西武新宿駅、本川越駅、国分寺駅
・お出かけ前に、公式サイト後方に掲載された「はじめの駅謎」を解くことを強く推奨
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「ひねりのある謎解き問題、ギミックを解き明かす楽しさ」

謎解きキット一式。問題冊子数が多く、その他アイテムは少なめですが、いたるところにギミックが潜んでいる!?
【ひねりがある謎解き問題】
序盤から手応えの感じられる問題が、ジャンル豊かに出題されました。言葉の並び替えや迷路、パズル要素のある問題など。一般的によく出題される謎解きがベースになっていましたが、一見すると解法がわからない「ひねり」が加えられており、ひらめきが必要になることが多かったです。
問題文には空欄があり、現地探索で当てはまる情報を埋めていく形式。謎解きのために用意された掲示物はなく、全て街の景観や看板、設置物の形や特徴などが使用され、その街でしかできない謎解きをしている感覚が強くありました。
【ギミックを発見し解き明かす楽しさ】
付属アイテムは少なめですが、問題冊子やキットの入ったクリアファイルや封筒など、いたるところに必要な情報が隠されていました。同じ問題を条件を変えて解き直したり、同じアイテムを別の問題で再び利用する機会も多め。単調な謎解きにならず、ギミックを発見し解き明かす楽しさがバランスよく配置されていました。
街歩き中、指示に従ってどこへ向かうかわからない展開もあり。ただ、指示文の書き方に慣れず、何度か道に迷いました。怪しいと感じたら、長く歩いてしまう前に、公式ヒントを活用するのがオススメ。写真付きで正解のスポットへ誘導してくれます。
【終盤の問題は、テーブル確保が必須】
終盤の問題は、現地探索の必要なし。かなりボリュームあり(私は1時間20分かかりました)、今まで利用してきたキット類を大きく広げるスペースがあると解きやすい内容。「ここからはどこでも解ける謎です」という表記を見かけたら、広めのテーブルを探すのがオススメです。
また、折り紙系の工作問題も出題。細かな手先の器用さが要求されるため、落ち着いて問題に取り組める環境が必要でした。
終盤の展開は作業量も多く、街歩き後の疲れた状態だと集中して取り組めないかもしれません。日を改めて、自宅でじっくり解いてみるのもいいですね。

街歩き中に訪れた清閑な雰囲気の神社

探索スポットでの情報収集中に見かけた設置物
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きに慣れている人もヒントを見ないと解けない問題があるかも
・謎解きに慣れていない人は、公式ヒントを活用しないとクリアできない難しさ
※公式ヒントはLINEトークに、問題ごとに設定されたヒントナンバー送信。段階式になっており答えまで閲覧可
《攻略のコツまとめ》
・キット(冊子、クリアファイル、封筒など)のいたる所に必要な情報が隠れている。隅々までよく観察しよう
・指示に従って街歩きする場合、怪しいと感じたら道に迷う前に早めに公式ヒント活用
※写真付きで正解のスポットへ誘導してくれる
・終盤は現地探索なし。「ここからはどこでも解ける謎です」と見かけたら、広めのテーブルを確保しよう
謎解きにあまり慣れていなく、当日の問題を解くのに不安がある方は、体験イベント型の謎解きでよく出題されるパターンをまとめた記事もありますので、宜しければ活用してみてください(今回の問題を解説するものではありません。一般的な謎解きの考え方や傾向を練習できる内容です)
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【クリア成功UP】街歩き系謎解き・脱出ゲームによく出る『頻出パターン練習問題』
街歩き系謎解きや、リアル脱出ゲームをはじめとした「体験イベント型謎解き」には、よく出題される「頻出パターン問題」があります。この記事では10年で500回以上謎解きイベントに参加してきた経験から、頻出パターンをまとめ、クリア成功率UPやスマートに解くことを目指した練習問題を紹介します。
続きを見る
実際にプレイしてみた感想
感想「過去イベントで訪れなかったエリアが新鮮、巧妙に作りこまれた謎解き」

見晴らしの良いスポットから見下ろした西武線の様子
今回の謎解きを制作しているの「謎解きゼペッツ」さんは、主に関西方面で活躍され、近鉄電車や京阪電車などを舞台に、電車・鉄道系の謎解きも多く制作。最近は、関東・東京方面へも精力的に活動範囲を広げているようです。
西武線を舞台にした謎解きイベントは過去にも開催されてきましたが、今回、今まで足を踏み入れなかった場所を訪れる機会も多く、新鮮な体験になりました。
自主的に寄り道せずとも、街歩きに十分なボリュームがあり、西武線沿いの気になっていた観光エリアや、自然を感じられる開放感あるスポットなど、一日かけて西武線沿いの様々な景観を堪能することができました。逆に寄り道していると一日では終わらなくなるボリュームのため、注意が必要ですね。
また、出題される謎解きは、どの問題も巧妙に作り込まれており、二重三重に仕掛けられたギミックには驚かされました。冊子やアイテムを重ねたり折ったりする作業系の謎解きも、遊び心ある演出に溢れており、問題を解きながらワクワクする瞬間が何度もありました。

西武線の駅や関連施設には、今回のイベントポスターが沢山貼られていました
一方、謎解き初心者の人には、ややハードルの高い内容だったかもしれません。同じ問題を条件を変えて解き明かすといった展開に疲れ果ててしまうか、公式ヒントを活用しながらも、心ときめいて楽しめるか。反応がわかれると思います。
西武線の広範囲をカバーする一日乗車券付きで「2,700円(税込)」は、かなりコストパフォーマンスが高く感じられました。開催期間も長めで、出かけるタイミングによって四季折々の西武線の景観に出会えると思います。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!