攻略データ
プログラム名 | エノシマトレジャー -ヴァンとティミドの大冒険-(タカラッシュ!) |
謎解きスタイル | 周遊型(街歩き系) ※プレイ人数1人~ |
難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
移動距離 | 片瀬江ノ島駅周辺(徒歩片道15分範囲)及び、江ノ島内 |
実際に要した時間 | 2時間30分(公式想定 公表なし) |
特に必要となる力 | 注意力、思考力、ひらめき力 |
必要なもの | スマホやタブレット(インターネット使用)、筆記具 |
キット料金(税込) | 無料 《キット配布場所》 ・小田急江ノ島線の各駅、藤沢市観光センター、片瀬江の島観光案内所など ・WEB PDF版(印刷、製本の必要あり) ※詳細、記事参照 |
公式情報 | エノシマトレジャー -ヴァンとティミドの大冒険- |神奈川県 藤沢市 江の島・片瀬エリアで出来るリアル宝探し - HUNTERS VILLAGE |
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※ご注意:お出かけ前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 江ノ島・片瀬エリアが舞台、竜の伝承をモチーフにした人気リアル宝探しシリーズ2023年版
- ゲームブックのような構成など、冊子のギミック(仕掛け)も楽しい無料の謎解き
- 人間の少年と竜の子供の成長を描く、心温まる冒険ファンタジー
-はじめに-
今回の記事は、江ノ島・片瀬エリアを舞台にしたリアル宝探し「エノシマトレジャー -ヴァンとティミドの大冒険-」へチャレンジした攻略レビューをお届けします。
エノシマトレジャーは、湘南地方に伝わる竜の伝承をモチーフにした人気の無料謎解きイベント。問題を解きながら、最後に宝箱を見つけるのが目的です。江ノ島だけでなく、周辺の片瀬エリアも探索範囲となり、ボリュームたっぷりで宝を発見する喜びが例年より強く感じられる内容でした。
記事では、所要時間や難易度といった攻略に役立つデータや、考える力を刺激する冊子に仕掛けられたギミックなど、今回の謎解きの特徴や見所を徹底紹介。写真付きで参加イメージのしやすい内容になっています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ(2023年)
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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エノシマトレジャー2023「ヴァンとティミドの大冒険」の概要
概要「少年と竜の子供、宝探しを通して描かれる友情と成長の物語」
風の妖精たちのささやき声で、村の少年ヴァンは目を覚ましました。
たから たから たからのありか むらの むこう うみのしま
さがせ さがせ なぞのてがかり といて みつけろ たからのち
ヴァンはリュックサックだけ背負って、友だちのところへ走っていきました。
「おうい、ティミド! 風の妖精たちから宝のうわさを聞いたんだ。いっしょに探しにいかないかい?」
「いやだよ、めんどくさいもの」
そういって現れたのは小さな竜の子どもでした。
「そういわないでさ、ぼくらの仲でしょ」
「もー、しょうがないな」
こうしてちいさな少年と子竜の冒険が始まったのでした――。
エノシマトレジャー「ヴァンとティミドの大冒険」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイト掲載ストーリーを要約)
江ノ島を舞台にしたエノシマトレジャーは、毎年の開催が恒例となっている人気のリアル宝探し。無料でプレイできる本格的な謎解きや、ドラゴンをモチーフにしたファンタジックなストーリーがお子さん連れのご家族に大人気ですね。
今回の探索範囲は、江ノ島にとどまらず片瀬エリア(小田急線片瀬江ノ島駅や、江ノ島電鉄江ノ島駅周辺)も含まれています。江ノ島観光はもちろん、駅周辺スポットを訪れた事のない人にとっては、新鮮な景色を目にすることが出来る内容でした。
無料配布の冊子はA4パンフレットサイズのコンパクトな仕様ですが、ゲーム専用サイト「フクロウ」と連動しており、見た目以上のボリュームがありました。ゲームブックのようにして進めていく構成など、創意工夫に溢れた仕掛けがとても新鮮で、ワクワクが感じられる内容でした(ゲーム専用サイト「フクロウ」の詳細は、後述をご覧ください)
ほのぼのタッチの心温まるストーリーと世界観ですが、謎解き問題は、大人が手ごたえを感じる難易度でした。特に考える力を刺激する、思考力が問われる内容が印象的。小学生のお子さんは謎解きが得意な大人の補助が必要な難しさだったと思います(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)
所要時間の目安、探索エリア(屋内外の割合など)
実際にかかった所要時間:2時間30分
(公式の想定時間:公表なし)
プレイ可能時間:
2月 09:00~16:00
3、4月 09:00~17:00
※上記時間外は、ゲーム専用サイト「フクロウ」が利用不可
私は大人2人の協力プレイで「2.5時間」かかりました。途中の休憩時間は含んでいません。私たちはエノシマトレジャーの過去シリーズをプレイしており、江ノ島や周辺の土地勘があり、探索において迷うことがほぼありませんでした。
所要時間の目安は、江ノ島に土地勘のある謎解きに慣れている人で「2~3時間」、謎解きに慣れていない人がヒントを見ながらのプレイで「3~4時間」くらいになると思います。
ゲーム序盤では、まず片瀬エリアを探索することになりました(片瀬江ノ島駅を中心にして片道 徒歩15分範囲)。勢い込むあまり、江ノ島へ直行してしまわないように注意したいですね。
探索エリアはほぼ屋外でした。江ノ島内は急な階段や斜面が多く、移動距離もなかなかのものでした。歩きやすい靴・服装、天候に注意してプレイしたいですね。
また、ゲームの途中報告や最終解答にはゲーム専用サイト「フクロウ」へアクセスして行います(詳細は、後述をご覧ください)
このサイトは、プレイ可能時間(2月: 09:00~16:00、3・4月: 09:00~17:00)以外はアクセスすることができません。途中報告ができないと、問題を解くのに必要な情報も得ることができない仕様です。早朝や夜間プレイを抑制し、近隣住民の皆さんへの配慮が目的だと思います。特に、2月はプレイ時間が短いため注意が必要ですね。
キット情報(配布場所、必要なものなど)
参加冊子 | 無料 |
配布場所 | 藤沢市観光センター、片瀬江の島観光案内所、湘南藤沢コンシェルジュ、藤沢市役所 観光課、藤沢市ふじさわ宿交流館、小田急線(江ノ島線各駅ほか) |
WEB PDF版ダウンロード(※1) | |
必要なもの | 筆記具(冊子に付属なし) インターネット接続できるスマホやタブレット |
※1 WEB PDF版をダウンロードした場合、印刷と製本をする必要あり。詳細は公式サイトをご確認ください
※冊子はなくなり次第、配布を終了
※間違いないよう記載しておりますが変更されることもあるため、お出かけ前に必ず公式情報もご確認ください
公式サイト:捜索対象物と宝の地図
参加冊子は、上掲表に記載した場所で無料配布されています。小田急線で来訪する場合、おすすめは「片瀬江ノ島駅」や、駅から江ノ島へ行く途中にある「片瀬江の島観光案内所」です。車で来訪する場合は「藤沢市観光センター」が利用しやすいと思います。
※各観光案内所の詳細は、次の公式情報をご覧ください(アクセス情報も載っています)
藤沢市観光公式ホームページ:藤沢市観光案内所
公式サイトからPDF版をダウンロードする場合、印刷され製本した状態でなければ解くのが困難な問題があります(詳細は公式サイトをご確認ください)
賞品情報(ノベルティ、クリア賞など)
内容 | 場所 | 条件 |
ノベルティ「記念メダル」 | 提携店舗 | 1会計500円以上の買い物(飲食代金含む) ※各店舗無くなり次第終了 |
クリア賞(抽選制) | WEB | クリア後、WEBアンケートへ回答 |
ハンターポイント 6pt ※参加表明ポイント 2pt | 江ノ島内 | ハンターズヴィレッジより発見報告 ※スマホGPS機能を使用 |
※ノベルティ(記念メダル)が貰える提携店舗の詳細は、藤沢市観光公式ホームページのイベントページをご覧ください
ノベルティの「記念メダル」は、ゲームプレイ中の飲食で貰いやすく、重厚感あるデザインがお子さんだけでなく大人の心もくすぐりますね。
抽選制のクリア賞は、ゲームクリア後に案内されるWEBアンケートや個人情報(氏名住所、連絡先など)を入力する必要がありました。内容は、藤沢市内のペア宿泊券や、新江ノ島水族館の招待券、江の島ホテルワンデイスパ入館券、江ノ島関連グッズ・玩具など。賞品を選ぶことはできませんでした。当たったらいいな~程のオマケとして応募してみるのが丁度良いですね。
※クリア賞品の詳細は公式情報をご確認ください
公式サイト:報酬について
ハンターズヴィレッジ会員の方は、ハンターポイント獲得のための発見報告を江ノ島内(要スマホGPS機能)で行う必要があります。家に帰ってからゆっくり対応・・・というワケにはいかないので注意ですね(参加表明ポイントは、現地報告の必要ありません)
ハンターズビレッジのポイント制については次のリンク先をご覧ください
公式情報:ハンターポイントとは
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・江ノ島や周辺の街を舞台にした無料のリアル宝探し(謎解きイベント)
・参加冊子の創意工夫ある仕掛けや、ゲーム専用WEBサイトと連動した問題(詳細は後述)
・人間の少年と竜の子どもの交流と成長を描く心温まるストーリーはご家族も安心
《注意が必要に感じたこと》
・筆記具(参加冊子に付属なし)、インターネットに接続できるスマホやタブレット必須
・プレイ可能時間
2月: 09:00~16:00
3,4月: 09:00~17:00
※時間外はゲーム専用サイトでプレイに必要な情報・ヒント閲覧ができません
・ハンターポイント獲得の発見報告は、江ノ島内で行う必要あり(要スマホGPS)
・小学生以下のお子さんは、保護者と一緒のプレイをするようお願いされています
・折り畳み式バインダーがあると便利
難易度や謎解きの特徴は?
特徴(1)「ゲーム専用サイト『フクロウ』と連動したゲームシステム」
ゲーム進行の多くは、専用サイト「フクロウ」にアクセスして行います(参加冊子にQRコード記載)。利用するためには「ID」と「パスワード」を設定する必要があります。昨年のエノシマトレジャーや直近行われていた「フジサワトレジャー」と同じシステムですが、そちらをプレイされた方も新たに設定する必要があります。
このシステムを利用して出来ることは次になります。
- ゲームの途中報告、最終報告を行う
問題を解いて導き出した「キーワード」を入力することで、次の問題を解く為の情報を得ることができます(一度入手した情報は、一覧化されいつでも閲覧可)最終報告や、エンディング閲覧、賞品へ応募できるWEBアンケートへのアクセスも、こちらのサイトから行いました。 - ヒント閲覧
問題ごと、段階式にヒントが掲載されています。自分が必要とする部分だけを閲覧することができました。昨年までは、スマホGPSと連動していましたが、今回は場所に関わらず何処にいても閲覧することができるよう変更されていました。
また今回、ヒントの閲覧によってハンターズビレッジのハンターポイントの減点がありませんでした。集めている人も安心して活用できますね。
ハンターズビレッジのポイント制については次のリンク先をご覧ください
公式情報:ハンターポイントとは
注意点として専用サイト「フクロウ」には、利用可能時間が設定されています。時間外は報告やヒント取得が一切できません。事実上、プレイを継続することができなくなるので、時間には注意してプレイしたいですね(詳細はこちら)
特徴(2)「ゲームブックのような展開、冊子の仕掛けが新鮮な問題」
今回の謎解きでは、ゲーム専用サイトとも連動しつつ、創意工夫の感じられる冊子の仕掛けが印象に残る内容でした。
参加冊子には、番号の振られた問題が順不同で並んでおり、ゲームブックのようにして「この問題が解けたら〇番へ進む」といった構成。先が読めない展開に、好奇心がとても刺激されました。
また、冊子を折ったり重ねたりする問題も豊富なうえ、ゲームブック形式ならではと感じられるギミックと複合的な内容もあり、柔軟な発想やひらめきも必要となりました。冊子に描かれた図柄・記号・欄外の文字などは、よく観察しておきたいですね。
謎解きの問題のジャンルは、一般的なクイズやなぞなぞが主な内容でしたが、中盤以降に思考力が試される問題が幾つか出題されました。具体的には、ローマ字が読める程度の英語力や、クロスワードが解ける程度の言語力、暗号解読のような法則性を見抜く力などが必要になりました。
小学生のお子さんは、上記のような問題を自力で解くのが難しく、謎解きの得意な大人の補助が必要だと思います。謎解きに慣れていない方も、公式ヒントを活用しないと解けない問題があるかもしれません。
最後の謎「考える力を刺激する謎解きギミック」
最終問題は、思考力が問われる内容のレベルがさらに上がりました。ひらめく力も要求される難問です。
提示された条件に従って出来ることをひたすら模索し、考え抜く根気も必要となるため、時間に余裕をもって、最終問題までたどり着きたいところです(フクロウのアクセス可能時間に注意)
このような問題では、立ったまま片手間に解こうと思うと余計にややこしく、時間がかかってしまうものですね。探索スポットで必要な情報を写真に撮る等したら、その場を離れ、机や椅子のある場所で落ち着いて解くのがオススメです。他のプレイヤーへの配慮にもなりますね。
攻略のコツは、目的を達成するために、少年と竜に出来る事を一旦考えてみることでしょうか。選択し得る手段はそう多くはありません。条件を睨みながら、実現できる手段を逆算してみると、ひらめきが訪れやすいかもしれません。
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きに慣れていない人は、公式ヒントを見ても最終問題で苦労する可能性あり
・小学生のお子さんは、謎解きが得意な大人の補助が必要な難しさ
《攻略のコツまとめ》
・序盤は片瀬エリアの探索が必要。すぐ江ノ島へ向かわないよう注意
・冊子に仕掛けられたギミック豊富。冊子に描かれた図柄・記号・欄外の文字などに注目
・思考力が試される問題は、机や椅子のある場所で落ち着いて考えよう
・最終問題は、提示された条件から少年と竜に出来そうなことを逆算してみよう
謎解きにあまり慣れていなく、当日の問題を解くのに不安がある方は、体験イベント型の謎解きでよく出題されるパターンをまとめた記事もありますので、宜しければ活用してみてください(今回の問題を解説するものではありません。一般的な謎解きの考え方や傾向を練習できる内容です)
【クリア成功UP】街歩き系謎解き・脱出ゲームによく出る『頻出パターン練習問題』
街歩き系謎解きや、リアル脱出ゲームをはじめとした「体験イベント型謎解き」には、よく出題される「頻出パターン問題」があります。この記事では10年で500回以上謎解きイベントに参加してきた経験から、頻出パターンをまとめ、クリア成功率UPやスマートに解くことを目指した練習問題を紹介します。
続きを見る
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「ほのぼのタッチのストーリーだが侮れない難易度、創意工夫に溢れた参加冊子の作り込み」
今回の謎解きでは、参加冊子の作り込みに創意工夫が感じられ、「次はどんな仕掛けが待っているのだろう?」と、とてもワクワクした時間を過ごすことが出来ました。
冊子を折ったり重ねたりする謎解きギミック(仕掛け)だけではなく、ゲームブックのように展開していく見せ方にもプレイヤーを楽しませようとする工夫が感じられました。無料の参加冊子はページ数を多くできない事情があると思いますが、少ない紙面の中で、プレイヤーを飽きさせないメリハリある展開を実現していたと思います。
特に今回は、考える力を刺激する問題が多く、謎解き好きも納得の内容だったと思います。その分、2022年開催のものより難易度は上がった印象です。
私は昨年もプレイしましたが、同じくらいの難易度を想定した結果、時間配分を間違えてしまい(前半のんびりとプレイし過ぎました)後半、ゲーム専用サイトのアクセス可能時間に滑り込むために、かなり急ぎ足のプレイになってしまいました。
小学生のお子さんのいるご家族でプレイする場合、時間に十分な余裕を持ち、親御さんが謎解きに慣れていないと、クリアするのは難しいかもしれません。公式ヒントも有効に活用したいですね。
竜の子供と少年の交流・成長を軸にした心温まるストーリーも印象に残りました。困難を乗り越えていく過程と、謎解き問題の内容が十分に関係し合っていて、感情移入度もとても高かったです。まさに体験イベント型謎解きの醍醐味が感じられる物語でした。
毎年開催される人気シリーズである「エノシマトレジャー」ですが、今年も期待を裏切らない内容で、無料の謎解きとは思えない質の高い体験をすることができました。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!