攻略データ
プログラム名 | 北総鉄道周遊謎解きミステリー「キミへの想いを列車に乗せて」(休日ハック!) |
謎解きスタイル | 周遊型(電車・鉄道系、街歩き系)※プレイ人数1人~ |
難易度 | 恋人 飛鳥編:★★★★★☆☆☆☆☆(10段階評価) 父親 一樹編:★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) 愛犬 こたろう編:★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
移動距離 | 北総鉄道沿線(京成高砂駅より、電車片道25~45分範囲) |
実際に要した時間 | 5時間(全コース同時プレイ) ※公式想定:1コース2時間、全コース4時間 |
特に必要となる力 | 読解力、注意力、観察力、ひらめき力 |
必要なもの | スマホやタブレット(LINEアプリ、インターネット使用)、イヤホン推奨※バインダーあると便利 |
キット料金(税込) | 大人 2,000円(税込) 子供 1,500円(税込) ※キットは、北総鉄道の一日乗車券付き(詳細は、記事参照) 《販売場所》 北総鉄道全駅の改札窓口(京成高砂駅除く) |
公式情報 | 北総鉄道50周年謎解きイベント|キミへの想いを列車に乗せて |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:お出かけ前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 北総鉄道沿線の街を巡る、全3コースの本格的な謎解き
- 3つの異なる視点が交差するヒューマンストーリー、ボイス演出で感情移入バッチリ
- 街歩きは北総線の主要駅が中心、落ち着いた大人の散策が楽しめる
-はじめに-
今回の記事は、北総鉄道周遊謎解きミステリー「キミへの想いを列車に乗せて」にチャレンジした攻略レビューをお届けします。
北総線は、東京都の東部と千葉県北西部を結ぶ鉄道路線。成田空港や羽田空港とも直通運転する路線として知られていますね。郊外の落ち着いた雰囲気の中で本格的な謎解きと共に、互いに影響し合う3つの視点のストーリーに引き込まれていく内容でした。
記事では、所要時間や難易度といった攻略に役立つデータや、3コース同時プレイのコツや注意点など。気になる情報を徹底紹介しています。写真付きでプレイイメージしやすい内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ(2022年)
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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北総線謎解き2022「キミへの想いを列車に乗せて」の概要
目を覚まさない少女の為に、2人と1匹が北総線を巡っていく
16歳の夏、原因不明の病を患った少女・夏樹。
倒れたあの日から約1年、少女は今日も目を覚まさない。
少女の幼馴染みで恋人の飛鳥、少女の父親の一樹、そして少女に可愛がられていた愛犬こたろう。
彼女を救いたいと願う「2人と1匹」が起こした行動は繋がっていき、やがて小さな奇跡を作りだすこととなる――。
北総鉄道周遊謎解きミステリー「キミへの想いを列車に乗せて」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイト掲載ストーリーより要約)
今回の謎解きは、難易度とストーリーが異なる下記3つのコースから選べる内容。1つのキットで3コースともプレイすることが可能です(各コース詳細は、後述をご覧ください)
・メインストーリー1「恋人 飛鳥編」(難易度5)
・メインストーリー2「父親 一樹編」(難易度6)
・フルストーリー「愛犬 こたろう編」(難易度6)
※難易度は筆者がプレイして感じた主観による10段階評価です
物語は上記3つのストーリーが複雑に絡んでおり、全容を知るためには「愛犬 こたろう編」をプレイする必要があります。が、前2つのメインストーリーで手に入る情報やアイテムがないと、こたろう編はクリア出来ない作りになっており、実質3コースプレイする必要がありました。
3コースとも探索で降車する北総線の駅が同じになるため、同時プレイが可能。但し、ストーリー理解と、整理すべき情報の量が格段に増え、難易度がぐんと上がった印象がありました(3コース同時プレイ、攻略のコツは後述をご覧ください)
降車する駅は北総線の主要駅が選ばれており、北総線ならではの風景や見所の一端に触れる事が出来ました。観光スポットというよりは、落ち着いた雰囲気のある地域に根ざした場所が多く、大人の散策に向いていると思います。
目を覚まさない少女を巡る物語は、少女に関わる人々の思いが交差するヒューマンドラマになっており、ご家族でも安心してプレイできる内容でした。ストーリーは、ほぼLINEアプリのトーク機能で展開。一部の演出は声優さんのボイス付で、目を覚まさない少女へ感情移入がしやすくなっていました。イヤホンを持っていくと便利ですね(ボイスを聞かずにテキスト表示でプレイすることも可)
また、世界感や物語は北総線沿線に伝わる伝説がモチーフになっており、「父親 一樹編」では、ゆかりの地へ赴く機会もありました(駅から距離あるため「行く」「行かない」を選べる選択制、詳細は後述をご覧ください)
所要時間の目安、探索エリア(屋内外の割合など)
実際にかかった所要時間:5時間(全コース同時プレイ)
(公式の想定時間:1コース2時間、全コース4時間)
プレイ推奨時間:日中(日没まで)
※夜間プレイは控えるよう公式で案内されています
私は大人1人のソロプレイで、全コース(3コース同時プレイ)クリアまでに約「5時間」かかりました。途中の休憩時間は除いています。
北総線は電車の発着本数が少なめで(1時間4~5本)タイミングが悪いと20分以上待つことも。私は悪いタイミングが重なってしまい、合計で約1時間、電車の待ち時間に費やしました。待ち時間を除くと、公式想定通り4時間程のプレイだったと思います。次の電車の時間を頭の片隅に置きながらプレイすると効率的かもしれません。
各駅の周辺探索で、歩く時間は「5~30分」とバラツキがありました。3コース同時プレイをしている場合、「探索+謎解き」で1時間以上かかる降車駅もありました。
探索スポットは屋内と屋外の割合が半々くらいでしたが、屋外で過ごす時間が長いため、雨天に注意が必要。雨具の利用で何とかプレイはできるレベルでした。探索範囲は、駅構内や舗装された街中が多く、極端に足元の悪い状況や歩きにくいスポットに行くこともありませんでした。
営業時間のある箇所が探索スポットになっていることはありませんでしたが、ゲームは日中のプレイがオススメ。公式でも夜間プレイは控えるようお願いをされています。「父親 一樹編」の終盤では、選択制ではあるものの、駅から往復徒歩40分ほどかかる場所へ行く機会もあります(詳細は、後述をご覧ください)。出来れば午前中からプレイスタートさせ、時間には余裕を持って挑みたいですね。
全コース(3コース同時プレイ)の所要時間の目安は、謎解きに慣れている人で4~5時間、謎解きに慣れていない人が公式ヒントを活用したプレイで5~6時間程になると思います。
キット販売情報(一日乗車券の情報含む)
謎解きキット料金
(北総鉄道一日乗車券付き)
大人一日乗車券付き:2,000円(税込)
子供一日乗車券付き:1,500円(税込)
販売場所
北総線全駅の改札窓口(京成高砂駅除く)
※間違いがないよう記載しておりますが変更の可能性もあるため、お出かけ前に必ず公式情報をご確認ください
謎解きキットは、北総線の改札窓口で販売されています(京成高砂駅を除く)。販売は、現金のみの取扱いでした。
キット購入駅まで北総線を利用していた場合、一日乗車券の利用範囲を除いて精算をして貰えました。ちょっと嬉しい対応ですね。
一日乗車券はアナログのカードで、利用日のスタンプを押して貰いました。ゲーム中は改札窓口で、このカードを駅員さんに見せて利用しました。一日乗車券はスタンプが押された日付一日のみ有効です。日を分けてプレイする場合、別途交通費がかかってしまうため、注意が必要ですね。
ちなみに、今回の謎解きを一日乗車券無しでプレイした場合、ゲームスタート駅からゴール駅まで、電車賃「大人1,781円」かかる計算になります。帰りも北総線を利用する事を考えると、一日乗車券の利用でだいぶお得になりました。
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・北総線の主要駅を巡る鉄道・電車系の謎解き(一日乗車券付きで交通費もお得に)
・難易度が異なる3コースのストーリーが複雑に絡む構成(3コース同時プレイも可能)
・目を覚まさない少女を巡るヒューマンストーリー、北総線沿線の伝説がモチーフ
《注意が必要に感じたこと》
・スマホやタブレットなどWEB端末、LINEアプリの利用必須
・イヤホンの持参推奨(一部演出に動画やボイスあり)
・北総線は電車の発着本数少なめ(1時間4~5本程)
※降車駅では、次の電車時刻を確認してから行動をすると安心
・キット付属の一日乗車券は、キット購入日のみ有効
※日を分けてプレイする場合、別途交通費が必要
・「愛犬こたろう編」クリア特典(クリアファイル)は、最終駅改札窓口で引換え(詳細は、こちら)
・キットに筆記具付き(ペグシル)、折りたたみ式バインダーがあると便利
各コースの難易度や特徴は?
メインストーリー1「恋人 飛鳥編」・・・手軽な難易度&王道ストーリー
難易度 | ★★★★★☆☆☆☆☆(10段階評価) ※筆者の主観による |
特徴 | 手軽な謎解きの難易度と、王道の青春ストーリー |
ストーリー概要 | 幼馴染みかつ恋人の少年が、少女との思い出を頼りに、彼女を救える名医を探すため北総線を巡る |
今回、3つのコースで降車する駅は全て一緒。「恋人 飛鳥編」は3コースの中で一番オーソドックスな周遊タイプの謎解きでした。出題される問題も、一般的なクイズやなぞなぞが多く、取組みやすい内容でした。
但し、他の2コースと比較して手軽な難易度ではあるものの、決して簡単ではなかった印象です。謎解きに慣れていない人は、公式ヒントを活用しないと解けない問題もあるかもしれません。ヒントはLINE上で案内される専用サイトへアクセスする方式。段階式の表示で、必要な部分だけ閲覧することが出来ました。
物語も王道の展開で読みやすく、16歳の少年・少女の青春ストーリーといった味付けは、プレイ後に爽やか気持ちになりました。
注意点として、途中、街に設置された「看板の文字色」と「冊子上の文字色」を比較する問題がありましたが、印刷校正による色差が生じており、似た色も多く、おそらく想定以上に難しくなっていました。私は答えを類推しながら解きましたが、ヒントを見てしまった方がスムーズかもしれません。同じ看板を利用した問題が「父親 一樹編」でも出題されますが、同様に迷ってしまうと思います。
メインストーリー2「父親 一樹編」・・・思考力を要する問題多め
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) ※筆者の主観による |
特徴 | 思考力を要する論理的に解法を考える問題多め。街の移動範囲も若干広い |
ストーリー概要 | 意識不明の娘のため、治療にかかる大金を手に入れようと奔走する父親のストーリー |
傾向として、思考力を要する問題が多かった印象です。与えられた条件に沿ってA~Dを正しい順番に並び替えるといったような、時間をかけてじっくり考える系の問題です(これは例示で実際の問題とは異なります)。
そのため、謎解きの難しさよりは、論理的に考える力や根気よく取組む忍耐力が問われるため、苦手な方は注意が必要。前提条件が覆ることでもう一度考え直さないといけないといったギミック(仕掛け)もあり、謎解き好きのツボを押さえた内容でした。探索スポットとなる駅構内や周辺には、フリーベンチも多く、腰を落ち着けてじっくり取組むといいですね。
ただ、トリッキー&唐突と感じる展開の多いストーリーで、娘を思う父親の感情に寄り添いにくい部分がありました。謎解き用の物語として割り切って楽しむといいかもしれませんね。
街の移動範囲は、他の2コースと比較して若干広め。街歩き面での最大の特徴は、終盤、今回の物語のモチーフとなった伝説ゆかりの地を訪れる機会があることです。但し、そのスポットのみ「徒歩で往復40分かかる距離」にあり、現地を訪れる時間がない人のために、行かなくても済む工夫がされていました。ですが、時間に余裕をもって散策すると今回のゲームの世界感を堪能できると思います。
フルストーリー「愛犬 こうたろう編」・・・メインストーリーの裏側を覗く
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) ※筆者の主観による |
特徴 | メインストーリーの裏側を覗く。ひらめき系の問題多め |
ストーリー概要 | 愛犬こたろうが、少女が大切にしていた「クマのぬいぐるみ」を探して奔走する |
他の2コースの裏側を覗き見るような内容。2つのメインストーリーで明かされていなかった「不思議な出来事」の理由や、ちょっとしたストーリーのすれ違いを神のような視点で知る事ができる楽しさがありました。
問題の難易度は、「父親 一樹編」と比べて特別難しくなっている印象はありませんでした。が、ひらめき系の問題や注意力が必要となる問題が多く、他の2コースで得た情報やアイテムを総合的に活用する必要もありました。
特に終盤の問題は、全コースの中で一番凝った仕掛けになっており、キットのギミック(トリック)を解き明かして行くのが楽しい内容でした。
全3コース同時プレイ
公式サイトでも全コース同時プレイは上級者向けとして案内されていましたが、「愛犬 小太郎編」を他の2コースと平行してプレイする場合、全体の難易度が格段に上がったと感じました。3つのストーリーと情報を同時に把握しようとして、混乱が生じるためです。
全コース同時プレイのコツは、
・各駅の探索は、各編、次の駅へ向かう指示が出るまで順番にこなす
です。
効率的にプレイしようとし過ぎると、注意力が散漫になり問題を解くのに時間がかかったり、逆に非効率な行動をとってしまうことがありました。急がば回れの精神で行きたいですね。
尚、こたろう編をクリアすることで、オリジナルファイルを貰うことができました。クリア時にLINEに表示される「クーポン」画面を、最終駅の改札窓口で提示する必要があります。最後の謎は何処ででも解くことが出来る内容のため、うっかり駅を遠くを離れてしまうと、クリア特典を貰えなくなってしまうので、注意したいですね。
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・恋人 飛鳥編:
謎解きに慣れている人はヒントを見ずにクリアできる(謎解きに慣れていない人もヒントを見ながら楽しんでプレイできる)
・父親 一樹編:
思考力が問われる論理的に考える問題多め(苦手な人は手こずるレベル)
・愛犬 こたろう編:
「父親 一樹編」と同程度の難しさ。但し、ひらめき系・注意力が問われる問題多め
《攻略のコツまとめ》
・各駅の探索を始める前に、次の電車時刻をチェックしておこう
※北総線は電車の発着本数が少なめのため注意
・駅構内等に設置されているフリーベンチを有効に利用しよう
・「看板の文字色」と「冊子問題の文字色」を比較する問題では両者の色に差があり注意
※ヒントを見てしまうのも手段のひとつ
・全3コース同時プレでは、各駅の探索を次の駅へ向かう指示が出るまで順番にこなそう
※効率的にこなそうとし過ぎると混乱が生じて余計に時間かかることあり
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「落ち着いた雰囲気の大人の散策、手応え十分の謎解きで充実の一日」
私は今回の謎解きを通して、初めて北総線の各駅を訪れました。都心の賑やかさはないものの、喧噪から離れた郊外の住宅地といった景色が多く、のんびりと大人の散策を楽しむのに丁度良いスポットが多かったかと感じました。
駅によってはショッピングモールや開放的な景観の公園なども見かけました。3コース同時プレイでは、あまり時間の余裕はありませんが、少し寄り道してみるのもいいかもしれませんね。
謎解きは3コースともなかなか手応えの感じられる難易度、ボリュームもたっぷり。謎解き好きの人も十分に充実感が得られる内容だったと思います。3コースで問題の傾向に違いがあり、同時プレイすることで、バラエティに富んだ謎解きを楽しむことが出来ることもとても良かったです。
個人的に苦労したのは、「北総線の電車本数の少なさ」です。結果として謎解きも何もせず、ただ電車を待つだけの時間に合計1時間費やしてしまいました。私の場合はタイミングの悪さも重なっていましたが、電車時刻表のチェックはマメにした方がいいかもしれませんね。
ですが、おかげさまで、せかせかした日常から離れ、のんびりと郊外の雰囲気に身をまかす一日になりました。ご家族やご夫婦でマイペースに謎解きを楽しみたい方へオススメしたい電車・鉄道系の謎解きだったと思います。開催期間も2022年12月31日まで延長され、遊ぶチャンスが増えたのではないでしょうか。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!