攻略データ
公演名 | 忘れ雪の君をさがして(SCRAP) |
公演のスタイル | 公演・ルーム型※変則タイプ(詳細こちら) (チーム制4人) |
難易度 | ★★★★★★★☆☆☆(10段階評価) |
脱出成功率 | 75% (リアル脱出ゲームCROSSING渋谷店、4チーム中3チーム成功) |
制限時間 | 公表無し(所要時間90分) |
特に必要となる力 | 注意力、情報分析力、とんち・発想力、ひらめき力 |
公式ヒント | あり(チーム毎に、ヒント冊子が設置) |
参加料金(税込) | 前売り一般(平日)3,700円 前売り一般(土日祝)4,000円 ※当日券、グループチケット、リピートチケット、平日U22団員割引あり |
公演情報 | 【公式】忘れ雪の君をさがして |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:難易度は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※ゲームタイプについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 青春をテーマにした人気シリーズ第三弾、物語・演出重視のリアル脱出ゲーム
- 高校生になりきって青春の「眩しさ」や「後悔」を追体験できるストーリー
-はじめに-
今回の記事は、青春をテーマにしたリアル脱出ゲーム「忘れ雪の君をさがして」に挑戦した攻略レビューです。
記事では、ネタバレ無しで謎解き問題の傾向や特徴、ゲームの見所、会場の雰囲気をレポート。脱出成功率や所要時間といった攻略に役立つデータも掲載しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
-
【2025年】リアル脱出ゲームおすすめ、目的別まとめ
「リアル脱出ゲーム」に、10年間で300回近く参加してみて「これは面白い!」と太鼓判付きのものを紹介。目的別「はじめて遊ぶなら?」「友達を誘うなら?」「難易度ナイトメア級」など、今遊べるおすすめのリアル脱出ゲームのまとめです。
続きを見る
リアル脱出ゲーム「忘れ雪の君をさがして」(ネタバレ無し)の概要
概要「少女との対話が軸となる問題、高校映画部の物語」

会場スクリーンの様子。オープニングとエンディングは複数チームが同時視聴、本編はチーム毎に個室でプレイする形式
プレイヤーは高校生で、映画部の部員。季節外れの雪(忘れ雪)が降る日、普段は人の立ち入ることのない部室棟の物置に忍び込み、大雪の影響で閉じ込められてしまう。危険な状況に陥り、途方に暮れるなか、物置の鏡に一人の少女が現れたーー。
今回のリアル脱出ゲームには、次のような特徴がありました。
・ボックスタイプのルーム型に近いシチュエーション
・少女との対話が軸となる謎解き。演出重視のゲーム構成
今回のリアル脱出ゲームでは、オープニングとエンディングはスクリーンのある部屋で、複数チームが同時に視聴しますが、ゲームプレイ中は、物置を模した部屋にチーム毎に閉じ込められ、部屋の中のものを自由に手に取ってプレイする形式でした。
ボックスタイプの脱出ゲームに似ており、行動範囲も狭め。大きな特徴として、部屋の中央にモニターが設置され、古い鏡という設定になっています。この鏡に謎の少女が投影され、彼女との対話が、今回のゲームの柱となる演出重視の構成になっていました(ゲームシステムの詳細は後述)
ただし、プレイヤーと鏡越しの少女は、コミュニケーション方法に制限がある状態。少女といかに正確かつ円滑な対話・コミュニケーションをとっていくかが、今回の謎解きのキーとなっていました(謎解きの詳細は後述)

会場入口に設置されたフォトスポットは、鏡に雪をあしらったデザイン。自撮りで手軽に記念写真が撮れる仕様
ゲーム構成・所要時間、注意点について
【所要時間、制限時間】
制限時間:公表なし
所要時間:約90分
今回、ゲームの制限時間が公式サイトに記載されていません。制限時間の設定はありますが、ストーリー進行に伴い、ゲーム中にプレイヤーに告げられる形式。一般的な他のリアル脱出ゲームと同程度の制限時間と思って問題のない設定でした。
解説を含めた全体の所要時間は「約90分」。物語や演出のボリュームが大きく、会場スクリーンのある部屋と、各チームが実際にプレイを行う部屋との移動時間もあり、90分より短い所要時間になることは想定しにくいと思われます。

筆者がプレイした「リアル脱出ゲームCROSSING渋谷店」の外観

忘れ雪の君を探してはB2Fで受付。受付時に事前アイテムの配布(チームで1セット)があるため、早めの受付がオススメ
【事前説明、オープニング演出】
受付時に各チーム毎に、幾つかアイテムが配布されます。当日のマッチングでチームを組む場合、既に他のチームメンバーが受け取っている場合もあるため、合流してからアイテム内容を共有・確認するようにしたいですね。
オープニング演出は、会場スクリーンの用意された部屋で、チーム毎に椅子に座り視聴しました。(私のプレイしたCROSSING渋谷店では、4チームが同時視聴)。進行を務める会場MCさんも、物語の登場人物のひとり。映像だけでなく会場MCさんの演技も加わり、まるで高校生に戻ったような懐かしさを感じる演出になっていました。
これらスタート前の説明や演出で10分以上ありました。
【ゲーム本編について】
ゲーム本編は、チーム毎に用意された部屋の中でプレイする形式。他チームの姿をプレイ中に目にする機会はありませんでした(本編終了後、再び会場スクリーンのある部屋に移動して、複数チームが同時にエンディングを視聴)
閉じ込められる部屋は、ボックスタイプの脱出ゲームに近い広さ。人数分の椅子と壁に据付けられたテーブル、幾つか棚が設置されていました。ゲーム中は椅子に座った状態で手の届く範囲の探索のみで、ほとんど座りっぱなしのプレイとなりました。
テーブルの正面にモニターがあり(鏡の設定)、このモニターに投影された少女とコミュニケーションをとりながら、問題を解いていく構成。問題を解くためには部屋の中にあるものや、受付時に配布されたアイテムを利用する必要があり、狭い室内で自分が届く範囲のアイテムの探索や受け渡し、情報の共有など、チームメンバーの連携がとても重要になりました。
尚、部屋には手荷物置きの棚があり。内靴への履き替えは特にありませんでした。

脱出成功チームに配布されるカード
【概要のまとめ、注意点まとめ】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・ボックスタイプのルーム型に近いシチュエーション
・少女との対話が軸となる謎解き。演出重視のゲーム構成(謎解き詳細は後述)
《注意点まとめ》
・特記なし
脱出成功率や謎解きの特徴は?
特徴「制限付きコミュニケーション、情報分析力も問われる」

店舗内に掲示されたメインビジュアルのポスター
【制限付きコミュニケーション】
序盤から中盤にかけては、鏡越しの少女との「制限あるコミュニケーション」がポイントとなる問題が連続していきました。
・今、何をするべきかを明確にする(箱の鍵を開けたいなど)
・少女に何を聞きたいか(又は、何をしてもらいたいか)
・それをどうすれば、少女に円滑に伝えられるか?
この3点を探り、行動し、繰り返していく展開。
少女から聞き出したいことを特定するために、手持ちの用紙系アイテムに書かれた情報を読み込む必要がありました。代表者が読み上げたり、手分けして重要と思われるポイントをメンバー間で共有するなど。情報分析と共有がとても重要。また、少女に適切かつ円滑に伝える方法については、とんち力やひらめき力が問われました。
一部の問題では、パズルや迷路の要素のある作業系の謎解きも出題。パズルのピースを譲りあって使用する協調性も必要でした。
【運命にあらがう最終問題】
最後の問題は、雪に閉ざされた物置からの脱出するのは勿論、運命にあらがうために今までの状況を振り返り、手持ちの情報を総動員して挑む、洞察力が問われるような内容。今まで問題を解いてきた中で、一見不必要に思えた情報もいかにメンバー間で共有できているかが脱出成功のポイント。
全体を通して、どの問題も難易度は決して易しくありませんが、丁寧なヒントが記載された冊子があり、使用することが推奨されていました。難しい問題を解く達成感よりも、物語を結末まで見届けることが重要視されていました。

フォトスポットは、ゲーム中にずっと対話を続けた鏡越しの少女を彷彿とさせるデザイン
おまけ謎について
今回、エンディングを視聴した後に、「おまけ謎」のついた解説シートが配布されます。本編の主要な問題が、ヒロインである鏡の少女の語り口で解説されており、問題を振り返るだけでも楽しいのですが、さらに「おまけ謎」には意外な仕掛けが!
グッズとして販売されてもおかしくないクオリティでした。プレイ時間は15~20分程度ですが、ゲームの余韻を強く感じられる演出が最後に待ち受けています。単なる「おまけ」と思わずに解き明かしてみることをオススメします。

桜が描かれた解説シートに記載された「おまけ謎」はプレイ後の余韻が強く感じられる内容でした
【脱出成功率、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《脱出成功率》
・脱出成功率:75%
(リアル脱出ゲーム原CROSSING渋谷店、25.07.27参加回。4チーム中3チーム脱出成功 )
※丁寧に書かれたヒント冊子の設置あり。使用することで、脱出成功率は大きく上昇します
《攻略のコツまとめ》
・鏡の少女との対話がポイントとなる問題。以下を意識してプレイしよう
1)今、何をするべきかを明確にする(箱の鍵を開けたいなど)
2)少女に何を聞きたいか(又は、何をしてもらいたいか)
3)それをどうすれば、少女に円滑に伝えられるか?
・手持ちの用紙系アイテムに書かれた情報の分析が重要。手分けして内容を共有しよう
実際にプレイしてみた感想
青春&タイムパラドックス、好きな人に深く刺さるリアル脱出ゲーム

私が参加した「リアル脱出ゲームCROSSING渋谷店」は2025年6月にオープンした新店舗
スクラップのきださおりさんが手がける「青春×リアル脱出ゲーム」シリーズの最新作。過去二作と同様、一人の少女の運命と、彼女を取り巻く若者たちの物語で、ストーリー重視、演出重視のリアル脱出ゲームになっていました(過去シリーズはそれぞれが独立しており、今作のプレイだけでも全く支障のない内容)。
物語のテーマには、青春に対して誰もが共通してイメージする「眩しさ」「はかなさ」「後悔」が含まれており、そういうテイストが好きな人には、ぶっ刺さること間違いなし。SFやタイムパラドックスを思わせる要素も含むため、そういったストーリーが好きな人にもオススメできるリアル脱出ゲームでした。
ボックスサイズの狭い空間で、役割分担やチーム連携力が非情に重要となるシチュエーションでしたが、鏡の中の少女「みずき」との対話に意識が向くことによって、チームメンバー間のコミュニケーションも自然と行いやすかったです。
4人1チームのため、友だち同士でグループチケットを買って遊びやすく、当日のマッチングで知り合った同士でも、他のリアル脱出ゲームに比べ、協力体制がすぐに構築しやすいゲームシステムだったと思います。

オリジナルグッズはB1のスペースで販売されていました
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!