攻略データ
公演名 | 魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出(SCRAP) |
公演のスタイル | 公演ホール型(6名/チーム) |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
脱出成功率 | 44%(東京ミステリーサーカス、23.07.16筆者参加回) |
制限時間 | 60分(所要時間90分) ※公式想定の所要時間120分 |
特に必要となる力 | 注意力、読解力、パズル力、ひらめき力 |
公式ヒント | あり(チーム毎にヒント冊子支給) |
参加料金(税込) | 前売り一般(平日)3,500円 前売り一般(土日祝)3,800円 ※当日券、グループチケット、平日U22団員割引あり(詳細、記事参照) |
公演情報 | 【公式】『魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出』 |
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※ご注意:難易度は筆者の主観になります。お出かけ前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- テーブルに投影されるプロジェクションマッピングと融合したリアル脱出ゲーム
- 大鍋の炎や魔法食材など、幻想的な映像を魔法の杖で操る!アクション&パズル要素
- 魔法界の料理学校が舞台、失った記憶を授業ノートで補完して卒業試験を突破する
-はじめに-
今回の記事は、リアル脱出ゲーム「魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出」に挑戦した攻略レビューをお届けします。
テーブルにプロジェクションマッピングされた映像を様々に変化させながら行うリアル脱出ゲーム。目の前で繰り広げられる幻想的な映像によって、本当に魔法を操っているかのような気分に。プロジェクションマッピングならではの数々の演出やゲーム性によって、他では体験する事ができないリアル脱出ゲームでした。
記事では、脱出成功率(難易度)や所要時間といった攻略に役立つデータや、魔法の杖で映像を操作する謎解きの見所や特徴など。気になる情報を徹底紹介しています。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
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リアル脱出ゲーム「魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出」の概要
概要「テーブルの上には魔法の大鍋、炎や食材の映像を操る謎解き」
今日は魔法料理アカデミーの卒業がかかった大事な試験の日。
魔法の調理杖と大鍋を使い、料理を作り出す実技試験に挑む。
しかし試験会場に向かう途中、あなたは「ワスレンゲ」の花を踏んでしまう。
その花粉を浴びると、そのとき最も大切な記憶を失ってしまう不思議な花だ。
頼みの綱は試験に持ち込み可能な授業ノートだけ。
失った記憶を手繰り寄せ、魔法の大鍋で未知の料理を作り出せ!
「魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイト掲載ストーリーを要約)
プレイヤーは魔法界の料理学校の学生という設定。チームテーブルの上は、大鍋をイメージした装飾が施され、天井に設置されたプロジェクターから投影される映像によって、鍋の中身や、時には鍋そのものが様々に変化して魔法料理を作り出していく内容でした。
プレイヤー毎に配布される魔法の杖(調理杖)によって、映像を動かしたり、変化させたりすることが可能で、本当に魔法を操っているようなゲーム世界への没入度がとても高い体験をすることができました。
謎解きは、「授業ノート」の設定である事前配布の資料から必要な情報を拾い、試験問題を突破していく内容。一般的ななぞなぞやクイズというよりは、ゲーム世界の設定を読み解いていく構成でした。
また、途中で映像を利用したパズル要素のある問題や、簡単なアクション性のあるミニゲームもあり、プロジェクションマッピングを利用した謎解きならではの楽しさが感じられました(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)
所要時間の目安(制限時間、ゲーム構成など)
ゲームの制限時間:60分
解説を含めた所要時間:90分
(公式の想定所要時間:120分)
ゲームの制限時間は「60分」で一般的な他のリアル脱出ゲームの制限時間と一緒でした。
今回、オープニングや終了後の解説は、全て録音音声と、テーブルに投影される映像によって行われ、コンパクトにまとめられていました。会場MCによる進行はほとんどなく、全体の所要時間も短め。公式の想定は「所要時間120分」と記載されていましたが、私がプレイした回は「90分」で全ての進行が終了していました。
但し、最初にテーブルへ着席する前後でゲームに関わる説明がしっかり行われたため、受付は時間に余裕をもって行うのがいいですね。少なくとも10分前に受付を済ますのがオススメです(開場は公演スタート時刻の20分前より)
ゲーム会場では、チームテーブル毎にカーテンが仕切られていました。チェックポイントへチームメンバー全員で移動する機会もなく、他のチームを気にすることが少ないため、お友達やご家族でグループチケットを購入してプレイするのに向いている環境でした。
ゲーム進行中は、映像演出にかかる時間が多く、多少の焦りを感じましたが、全体を振り返ると問題量はそれほど多くなく、じっくり演出を楽しみながらプレイしても、十分にクリアを狙えるボリュームだったと思います。私は友だち同士6人でグループチケットを購入したプレイでしたが、制限時間に10分以上の余裕を持ってクリアすることができました。
広いテーブルと椅子のあるプレイ環境。テーブル上はほぼ全面がゲーム演出に使用されるため、私物を置くスペースは限られました。荷物カゴが用意されていますが、手荷物程が想定されており、身軽な状態で参加するのがオススメです(私が参加した東京ミステリーサーカスでは、有料クロークもありました)
チケット情報(当日券、グループチケット、平日U22団員割引など)
(税込) | 前売り | 当日 | ||
平日 | 土日祝 | 平日 | 土日祝 | |
一般 | 3,500円 | 3,800円 | 3,800円 | 4,100円 |
一般グループ※1 | 19,200円 (3,200円/人) | 21,000円 (3,500円/人) | 21,000円 (3,500円/人) | 22,800円 (3,800円/人) |
U22団員割引※2 | - | 1,900円 | - | |
U22団員グループ割引※2 | - | 10,500円 (1,750円/人) | - |
※1 グループチケットは、1~6人で1つのテーブルを貸切り。1人当たり料金は、6人で参加した場合です
※2 少年探偵団会員かつ22才以下の平日限定。初回摘要時、会場受付で生年月日のわかる身分証明書の提示必要。グループチケット購入時は、参加者が全員がU22団員条件を満たしている必要あり。詳細は公式情報をご確認ください
※間違いがないよう記載しておりますが変更されることもあります。最新のチケット料金については、必ず公式情報をご確認ください
チケットの種類は「前売り・当日」「平日・土日祝(大型連休期間含む)」などで料金が変わります。販売は東京ミステリーサーカスの公式サイトで取扱い。
グループチケット以外では、当日、運営側が1チーム最大6人のマッチメイクをします。複数人で参加した場合でも、チームが別々になってしまうことがあり、注意が必要です。特に5人で参加される場合、会場混雑日は、2人や3人に分かれてしまう可能性が高いです。
グループチケットは、1~6人で1つのテーブルを貸切りにできます。6人MAXで参加すると、1人当たり料金が一般チケットより若干安くなりますね。
U22団員割引について
「少年探偵団※」の会員で22歳以下の方は、平日の当日券が半額になります。
※リアル脱出ゲームを制作・運営するSCRAPの有料会員(月額330円、又は年額3,300円)。詳細は公式情報をご確認ください
対象チケット購入後、初回適用時の会場受付で生年月日を確認できる身分証明書の提示が必要。以降は、会員専用ページに「U22」のスタンプが表示され、他の公演も受付時にスタンプを提示することで当日券半額が摘要されるようになります。
以前販売されていた学生チケットの券種は無くなった為、注意が必要ですね。
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要のまとめ》
・テーブル上の大釜に見立てた装飾へ映像を投影、魔法の杖で映像を操りながら料理の完成を目指す
・手元の資料(授業ノート)から、魔法料理に必要な情報を読み解いていく問題が多め
・プロジェクションマッピングの映像を利用したアクション&パズル問題もある(詳細は、後述をご覧下さい)
《注意が必要に感じたこと》
・6人1チーム制、複数人で参加してもチームが分かれてしまう可能性あり
※グループチケット購入すると、1~6人で1テーブルを貸切りにできます
・小学生の参加は18歳以上の保護者同伴が必要
※保護者の方もプレイヤーとしてチケット必要
・未就学児は無料。未就学児1名につき1名の保護者(18才以上)が必要
脱出成功率(難易度)や謎解きの特徴は?
特徴「授業ノートから必要な情報読み解く、アクション&パズル要素も」
今回の謎解きでは、一般的ななぞなぞやクイズはほぼ出題されませんでした。問題の多くは、魔法料理アカデミーの「授業ノート」という設定の手持ち資料から、設問の意図に沿った情報を見つけていく内容でした。
例えば、「魔法のスープの隠し味に必要な調味料は何か?」をノートに書かれた内容から探すといった感じです(これは例示で、実際に出題される問題とは異なります)
授業ノートは1チーム6人、個人ごとに用意されており、記載されている内容が若干異なります。場合によっては、授業中に居眠りしてしまい重要な部分を書きそびれてしまった…なんてノートもあるかもしれません。6人の情報を総合して、目的の内容を見つけていく過程がチームワーク必須で楽しかったです。
また、プロジェクションマッピングの映像を利用した、簡単なアクション性のあるミニゲームや、パズル問題が特徴的でした。ピースを組み合わせるような問題では、パズルの完成をセンサーが感知して、映像が動いたり変化するのが楽しい一方で、パズルの法則性や条件をロジカルに考える思考力が必要になりました。
ミニゲームは魔法の調理杖をふるって、6人が協力しながら映像を操作していく内容。アクション性はそれほど高くなく、ゲームが苦手な方も安心して楽しめると思います。何度か失敗をしても、問題を解くのに必要な時間は十分に考慮されているため、焦らずに挑みたいですね。
各チームテーブル毎に、公式ヒントも用意されています(ヒント冊子設置)。なかなか先に進めない場合は、活用した方がゲーム全体が楽しめると思います。但し、ヒントを利用する場合はチームメンバー全員の了承のもと、活用するようにしたいですね。
最後の謎「機転と柔軟な発想、魔法界の学生になりきろう」
終盤の展開は、機転と柔軟な発想が必要になるリアル脱出ゲームの王道をいく内容でした。プロジェクションマッピングの映像演出だけに頼っていない、作り込まれた本格的な謎解きです。
この最終問題にはヒントも用意されていません。今まで順調に目の前の課題をこなすことでゲームを進めてきた状態から、急に何をしたらいいのかわからない状況に追い込まれました。
脱出成功するためのポイントは、自分達が「魔法料理アカデミー」の生徒として卒業試験に挑んでいる状況にリアリティを持つことでしょうか。目にするもの、耳にしてきたもの全てが謎を解くための情報となり得ます。
高いひらめき力が必要になりましたが、決して難し過ぎる内容ではなかった印象。限られた手段の中で試行錯誤する過程が、リアル脱出ゲーム好きに刺さる内容だったと思います。
【脱出成功率(難易度目安)、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《脱出成功率、難易度の目安》
・脱出成功率:44%(9チーム中4チーム脱出成功、2023.07.16東京ミステリーサーカス、筆者参加回の結果)
・中学生以上(13才以上)のプレイが推奨される難しさ
《攻略コツまとめ》
・6人の授業ノートの内容を総合して問題を解いて行こう(チームワーク必須)
・アクション性のあるミニゲームは落ち着いて取組もう
※何度か失敗しても、問題を解く時間は十分にある
・魔法アカデミー卒業試験を受けている生徒になりきるリアリティを持とう
※目にするもの、耳にしてきたものが全て問題を解くための情報になり得る
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「幻想的な魔法の演出に魅せられ…それだでは終わらないリアル脱出ゲーム」
テーブル上へ、プロジェクションマッピングされる映像を利用したリアル脱出ゲームは、過去3公演行われ(※)、今回が4作目になります。私は4作品とも全てプレイしてきましたが、中でも今回の「魔法料理アカデミー卒業試験からの脱出」が一番完成度が高く、面白かったと感じました。
※「不思議な晩餐会へようこそ(2017年初演)」「ある魔法図書館の奇妙な図鑑(2018年初演)」「闇夜のウェディングパーティーからの脱出(セーラームーンコラボ、2021年初演)」
プレイヤーのリアルタイムの行動に即して、映像を自在に変化させる演出は無限の可能性を秘めていますが、公演を重ねるごとに、新しい技術を利用するコツや、プロジェクションマッピングの良さをより引き出す方法にこなれてきた印象があります。
変化していく投影映像のスムーズさ、プロジェクションマッピングならではの世界観の構築、映像技術を利用したゲーム性、それだけでは終わらないリアル脱出ゲームらしい展開。どれをとっても完成度が高く、幻想的な魔法世界に没入して謎解きを楽しめました。魔法の杖を振るう演出は、まるでハリーポッターになった気分でした。
また、各プレイヤーごとに役割分担があり、それぞれに活躍の場があるのもとても良かったです。キャラクターの性格が反映された「授業ノート」は他の人と比較するのも楽しい内容。演出のためにカーテンで仕切られた会場は、ちょっとしたプライベート空間の雰囲気もあり、お友達やご家族でグループチケットを購入して参加するのもとてもオススメ。決して難し過ぎない難易度は、リアル脱出ゲーム初めての人を誘ってプレイするのにも、丁度良いかもしれませんね。
ゲーム終了後に魔法界の新聞記者という設定のTwitterアカウント(名刺カード)が配布されました。セーラームーンとのコラボを除く、過去のテーブルプロジェクションマッピング系のリアル脱出ゲームは、同じ魔法界の設定かな? と感じていたので、このTwitterアカウントが橋渡し的な存在になりそう。今後の展開も楽しみですね。
それでは、最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!