攻略データ
プログラム名 | 時の魔女と100の約束(TRIAD) |
謎解きスタイル | 周遊型(鉄道・電車系、街歩き系)※プレイ人数1人~ |
難易度 | ★★★★★★☆☆☆☆(10段階評価) |
移動距離 | ・渋谷駅より電車片道 20分範囲 ・降車駅周辺の街歩き片道 各5~15分程 |
実際に要した時間 | 3時間50分(公式想定 2~4時間) |
特に必要となる力 | 読解力、注意力、ひらめき力 |
必要なもの | 筆記具、スマホやタブレット(インターネット使用) ※専用アプリのインストール必要(詳細、記事参照) |
キット料金(税込) | 前売りチケット:1,500円(当日キット引換え) 現地キット販売:1,700円 ※別途、交通費(一日乗車券など)、詳細は記事参照 《キット販売・引き換え》 ワンダーコンパス渋谷 (渋谷駅地下1階 A2出口付近) |
公式情報 | 時の魔女と100の約束 || TRIAD謎 |
※スマートフォンでご覧の方は、攻略データを左へスライドできます
※ご注意:お出かけ前に必ず公演情報の公式サイトから「開催期間」「料金」をご確認ください。
※公演のスタイルについては「リアル脱出ゲーム&体験型 謎解きの種類」をご参考ください
注目のポイント
- 田園都市線、東横線など東急電鉄で人気の街を巡る電車系の謎解き
- 叙述トリックが仕掛けられた複雑なストーリー、SF好きに刺さる内容
- AR(拡張現実)やbluetoothを利用したスマホと連動する仕掛けが特徴的
-はじめに-
今回の記事は、東急電鉄沿線を舞台にした謎解き「時の魔女と100の約束」にチャレンジした攻略レビューをお届けします。
東急グループ創立100周年を記念したイベントの一環。田園都市線や東横線など東急鉄道沿線を巡っていく謎解きで、誰もが一度は名前を聞いたことのある人気の街を中心に、新しい発見や寄道するのが楽しい内容でした。
所要時間や難易度といった攻略に役立つデータや、専用アプリのAR機能で、現実の街並みに仮想イメージを映し出す謎解きの見所や特徴など、参加検討に役立つ情報を徹底紹介。写真付きでプレイイメージのしやすい内容です。
下の目次を眺めるだけでも、要点がわかりますので、気になる項目があればチェックしてみてくださいね。
【謎解き一覧】東京周辺の街歩き系 目的別まとめ(2023年)
東京周辺の街歩き系・周遊謎を10年間で100以上遊んでみて「これは面白かった!」と太鼓判付きのものを紹介したレビュー記事です。目的別に「鉄道・電車沿線」「人気の商店街」「アミューズメントスポット周辺」など、今遊べるものを見やすくまとめました。写真も多く掲載し、参加検討に役立つプレイイメージをしやすい内容です。
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東急電鉄×謎解き「時の魔女と100の約束」の概要
概要「別世界からやってきた魔法が使える主人公、元の世界へ戻る為の旅」
ここは東京、渋谷。
世界でも有数の魔法街で暮らしていたはずが・・・ある日、いなくなった猫のタマを探しているうちに、不思議な世界に紛れ込んでしまった。
魔法が一切なく、建物は天まで伸びるまるで夢の世界のような渋谷。
『この世界の秘密を暴いてくれ』
ふいにぶつかって来た男から受取った暗号のようなものが書かれた紙。
あなたはこの物語の主人公として行動し、この世界の秘密にたどり着くことができるだろうか――。
「時の魔女と100の約束」の導入ストーリーは上のようになっています(公式サイトやアプリの掲載ストーリーを要約)
今回の謎解きでは、専用アプリでストーリーやグラフィックを閲覧して行く構成でした。スマホのノベルゲームを遊びながら、手持ちのキットで謎を解いていくようなイメージです。
魔法が存在する世界の「渋谷」から、現実世界の「渋谷」に迷い込んで来てしまった主人公が、元の世界へ戻るために奔走するストーリーは、一見ポップに思えますが、叙述トリックが仕掛けられた難解な構成になっており、SF好きな方に刺さる内容だったと思います(ストーリーの感想は、後述をご覧ください)
※叙述トリック:読者の先入観を利用し、巧みな仕掛けを用いてミスリードへと導くミステリ小説などにみられる技法
「魔法が使える主人公」を表現する演出として、AR(拡張現実)を利用した謎解きが特徴的でした。専用アプリを通して特定のスポットを見ると、実際の街の景観に謎解きのヒント画像が重なって見える仕様。他にもスマホのbluetoothと連動させた仕掛けもあり、物を動かしたり、情報分析したりする魔法を表現していました。
問題自体は、一般的なクイズやなぞなぞが多かったですが、このAR機能等を用いた演出によって新鮮な印象のある謎解きになっていました(謎解き問題の詳細は、後述をご覧ください)
また、東急沿線の探索スポットは、渋谷をスタート地点に、誰もが一度は名前を聞いたことがある有名な街ばかり。都会的でお洒落な景観や、街ブラが楽しめる賑やかな繁華街を歩く機会もあり、ちょっと寄道することで、買い物や食事など様々な楽しみ方ができる内容になっていたと思います。
公式サイトの表記では、難易度低めに見えましたが(難易度:★★☆☆☆)、実際にプレイしてみると想像より難しく感じました。簡単な英語を利用した問題、AR機能の理解や操作、複雑なストーリー構成等で、大人向けの内容だったと思います。
所要時間の目安、探索エリア(屋内外の割合など)
実際にかかった所要時間:3時間50分
(公式の想定時間:2~4時間)
プレイ推奨時間:10:00~日没後+1時間
※キット販売・引換え「ワンダーコンパス渋谷」営業時間 10:00~20:00
私は大人2人の協力プレイ(キット2人分)でクリアまでに「3時間50分」かかりました。途中の休憩や寄道にかかった時間は除いています。
公式想定は2~4時間となっていますが、電車待ちや街歩きにかかる時間を考慮すると、所要2時間でクリアするのは困難な内容だったと思います。所要時間の目安は、謎解きに慣れている人が謎解きだけに集中したプレイで3~4時間、謎解きに慣れていない人がヒントを活用したプレイで4~5時間程になると思います。
東急電鉄の「田園都市線」「東横線」「大井町線」などを利用して移動しますが、1回の乗車時間は15分以内で、長時間電車に乗る機会はありませんでした(交通費の詳細や一日乗車券の情報は、後述をご覧ください)
降車駅周辺の街歩きは片道「各5~15分」程度でした。探索スポットは繁華街や商業施設、神社仏閣など。屋外と屋内の割合は「7:3」くらいで屋外が多く、天候に注意が必要でした。雨具を利用したプレイは、スマホを利用したAR機能や問題冊子の扱いがスムーズに出来ず、快適さに欠けるかも知れません。極端に足元の悪いスポットはありませんでしたが、バリアフリー環境ではありませんでした。
一部、営業時間のある商業施設に赴く機会がありましたが、探索に支障が出るほど短い営業時間ではなかった為、気にする必要はありませんでした。但し、夜間は屋外探索がしにくくなるため、おすすめできませんでした(最終問題の探索は屋内、最終報告はアプリ上)
キット販売・引換えを行う「ワンダーコンパス渋谷」の営業時間「10:00~20:00」にも留意したいですね。
キット購入情報(事前オンラインチケット、当日販売など)
前売りチケット | 当日購入 | |
キット料金(税込) | 1,500円 ※販売サイト「WAmazing」で 電子チケット購入後、現地キット引換え | 1,700円 |
販売・引換え場所 | ワンダーコンパス渋谷(渋谷駅地下1階 A2出口付近) ※渋谷ちかみち総合インフォメーション内 | |
営業時間 | 10:00~20:00 | |
定休日 | なし |
※間違いが無いよう記載しておりますが、変更の可能性もあるためご注意ください
ワンダーコンパス渋谷 公式Twitter
ワンダーコンパス渋谷 公式サイト(英語)
渋谷ちかみち総合インフォメーション案内
ゲームプレイに必要なもの | 次の要件を満たすスマホやタブレット iOS 12以降 Android 9以降 インターネット、カメラ機能、GPS機能、Bluetooth使用 |
TRIAD 公式アプリ (事前インストール推奨) ・iOS版 ・Android版 | |
筆記具(キットに付属なし) |
キット購入方法は「事前オンラインチケット」と「当日購入」の2種類があります。事前オンラインチケットの方が、料金が200円安くなりますね。
事前オンラインチケットは、チケット販売サイト「WAmazing」の無料会員登録が必要で、支払いはクレジットカード(VISA/MASTER)のみでした。オンラインチケット購入画面をキット販売場所でもある「ワンダーコンパス渋谷」で提示し、キットを受取る流れでした。チケットは当日のプレイ直前でも購入することができます。
当日購入は、渋谷ちかみち総合インフォメーション内にある「ワンダーコンパス渋谷」で販売して貰えます。渋谷駅地下1階、A2出口付近(渋谷109方面)にありました。
また、ゲームプレイには、当日受取るキット以外に、専用アプリが必要になります。制作団体である「TRIAD(トライアド)」さんが無料提供する公式アプリで、今回以外の謎解きコンテンツでも使用している汎用性のあるものでした。事前にインストールしておくと、当日スムーズにプレイできますね。
尚、キットに筆記具は付属していないため、持参する必要がありました。
交通費、一日乗車券について
ゲームプレイにかかる電車賃:880円
※渋谷駅~ゴール駅まで片道の料金、Suica利用
上記金額は、ゲームのスタート地点である「渋谷」からゴール駅までSuicaを利用した場合の片道運賃ですが、公式で一日乗車券も案内されています。
東急線ワンデーパス
大人:780円(税込)
小人:390円(税込)
券面記載日の1日に限り、東急線全線が乗り降り自由。詳細は公式情報をご確認ください
※2023年3月18日、東急新横浜線の開業に伴い値上げ
ワンデーパス利用で交通費が若干お得になりますね。東急電鉄の一日乗車券には「東急トライアングルパス」もありますが、今回の探索では、一部利用範囲を超えてしまうスポットがあるため、「東急ワンデーパス」がオススメでした。※ご利用は個人のご判断でお願い致します
【概要のまとめ、注意が必要に感じたこと】
ココがポイント
《概要まとめ》
・渋谷をスタート地点に、東急電鉄沿線の人気の街を巡る
※東急ワンデーパスで交通費もお得にプレイ
・魔法が存在する世界から現実世界へ迷い込んだ主人公。SF好きに刺さる複雑なストーリー
・AR(拡張現実)やBluetoohの利用で魔法を表現した演出や謎解きが特徴的
《注意が必要に感じたこと》
・スマホやタブレット(インターネット環境含む)必須
※専用アプリ、カメラ機能、GPS機能、Bluetooth必要。詳細要件はこちら
・事前オンラインチケットは、販売サイト「WAmazing」の会員登録必要
※事前オンラインチケットの支払いはクレジットカード(VISA/MASTER)のみ
・一日乗車券の利用は「東急ワンデーパス」がおすすめ
※東急トライアングルパスは、一部利用範囲を外れるため注意
・キットに筆記具の付属ないため持参必要
難易度や謎解きの特徴は?
特徴「オーソドックスな周遊謎+AR(拡張現実)」
今回の問題は、オースドックスな周遊タイプの謎解きに、専用アプリやスマホの機能を利用した演出で新鮮な印象のある内容になっていました。
序盤は現地探索が必要のない問題も若干ありますが、多くは探索で判明する街の景観や看板等に記載の情報を利用した問題になっており、その場所でしか解けない謎解きに取組んでいるプレミア感がありました。
パズル、クイズ、なぞなぞとジャンル多彩。じっくり考えるよりは、ひらめきを頼りに直感的に解いて行く問題が多かった印象です。問題冊子に書かれている情報を隅々まで読んでおくことが大事になりました。
それほど難易度の高い問題はありませんでしたが、AR機能を用いた問題では一般的な謎解きと発想を変える必要があり、少し難しく感じました。操作方法や仕組みの理解に手こずる場合もあるかもしれません。
どうしても解けない問題がある場合も、公式ヒントが用意されているので安心です。ヒントは問題ごと段階式になっており、必要な部分だけ閲覧することができました(公式アプリ上で閲覧)
終盤の謎「分岐する未来、マルチエンディング」
終盤の展開では、プレイヤーが選んだ選択肢により、4つのエンディングに分岐する内容になっていました(専用アプリのストーリー進行中に、選択肢が表示)。
と言っても、そこまで複雑な分岐はなく、選択肢のあるシーンに戻ることも簡単なため、全てのエンディングを見るのも難しくありません。選択肢によって探索スポットが変わったりもしませんでした。
そして、最終問題ではAR機能やスマホのbluetoothを利用した仕掛けが連続しました。手持ち冊子のページを折ったり重ねたりするアナログ問題とも組み合わされており、まさに今回の謎解きの集大成のような展開。冊子に描かれた図柄や、記号をよく観察してみるといいかもしれませんね。
演出上、一番の山場でしたが、私達がプレイした際は、現地のギミックが上手く作動しませんでした(仕掛けが壊れていました)
仕掛けが作動しなかったり、途中でゲームが進めなくなってしまった方の為に、問題をショートカットできる「QRコード」が現地に掲示されていました。不具合が多いのかと思います。活用することでエンディングに達することは可能ですが、一連の流れが不明瞭のまま何となく終わってしまいました。
もし、上手くギミックが作動したら、かなり高いサプライズを感じられる内容だったと思います。また最も良いエンディングに到達した際、ちょっとしたオマケが用意されていました。見落としがちなので、クリア時の画像をよく確認してみてください。
【難易度の目安、攻略コツまとめ】
ココがポイント
《難易度の目安》
・謎解きに慣れていない人でもヒントを見ながら楽しんでプレイできるレベル
・一部英語を利用する問題など、小学生のお子さんは大人の補助が必要
《攻略のコツまとめ》
・問題冊子に書かれた情報は隅々までよく読もう
・問題冊子に描かれた、イラスト、図柄、記号などにも注目しよう
・AR機能を利用した問題では発想を柔軟にして取組もう
※上手く作動しない等不具合時は、ヒントを活用して解き明かそう
実際に遊んでみたリアルな感想
感想「都会的でお洒落な街並みに触れ合える。IoTを利用した仕掛けに注目」
今回の謎解きでは、ストーリーに沿って訪れる街並みがとても魅力的でした。普段、東急線を利用しない方は、特に新鮮に感じられる事と思います。
再開発が進む渋谷駅周辺といった繁華街や、お洒落な店の建ち並ぶモダンな景観、意外な発見のある路地裏に導かれることも。定番スポットをしっかり押さえつつ、新たな魅力や東急沿線の歴史にも触れられる内容でした。
時間に余裕を持ち、各街で寄道を楽しみながらプレイすることで、謎解き好きカップルのデートコースにもオススメではないでしょうか。
また、一見コメディタッチに明るく描かれている物語は、終盤、複雑な展開を始めます。叙述トリックも用いられており、ストーリーをスムーズに理解できると、「そうだったのか!」と驚くこと間違いありません。
※叙述トリック:読者の先入観を利用し、巧みな仕掛けを用いてミスリードへと導くミステリ小説などにみられる技法
但し、街歩きと謎解きをしながら複雑な物語を理解するのに戸惑うシーンもありました。ストーリーの前後関係や、登場人物の設定に混乱が生じて、謎解きに集中できなくなってしまいました。謎解き中は、混乱しながらも取りあえず読み進め、後でじっくり振り返ってみるのがいいかもしれませんね。
IoT(Internet of things:モノのインターネット)を利用した試みも新感覚でした。プレイヤーのスマホ操作と現地の仕掛けが連動して、目の前で魔法が実現したかのような演出が、街歩き系の謎解きで体験できるとは思ってもいませんでした。
ただ、私達がプレイした際は、最後の現地ギミック(仕掛け)が上手く作動しませんでした。良く分からずに仕掛けを弄ってしまったプレイヤーがいたのではないかと推察します。しかし、弄ってしまう気持ちもわかる操作の複雑さがあり、設置物をケースで覆うなど直接触れられないようにする工夫があったら良かったかもしれません。
最終問題に限らず、専用アプリがフリーズする等、動作要件を満たしたスマホでも機種によって不具合があるようにも感じられました。
しかし、ARやIoTなど新しい試みを取り入れた謎解きはとても志が高く、まだまだこなれていないだけであって、再現性をより高くすることで、今までにない体験ができる可能性をひしひしと感じました。他とひと味違った新しい体験をしてみたい方に、おすすめの謎解きです!
また、今回と同じ「TRIAD」さんが、渋谷を舞台にした街歩き系の謎解きも制作されています。再開発の進む渋谷の新スポットや商業施設を多く巡る内容です。ご興味がありましたら、下の関連記事をご覧ください。
それでは最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました!
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